■病院での新型コロナ対策について
・東千葉メディカルセンター 副センター長 脳神経外科部長 松田信二
皆さんこんにちは。呼吸器内科部長の笠原と申します。
さんもマスクの着用や手洗い、社会的距離の確保などの感染予防対策をしていたと思います。令和5年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に位置付けられ、感染対策は個人の判断にゆだねられるようになり、学校や職場でもマスクなしにお互いの笑顔を見ることもできるようになりました。一方、病院では、免疫力が低下している患者さんは新型コロナウイルス感染症に罹患してしまうと重症化してしまう可能性が高いため、現在も感染対策を緩めることなく続ける必要があり、一般社会と医療機関との間に感染対策についてのギャップが存在するようになってしまいました。
新型コロナウイルスは、他の一般的な呼吸器ウイルスよりも感染力が高いとされています。インフルエンザウイルスなどは主に飛沫感染であり、感染者が咳やくしゃみをすると、ウイルスが含まれた比較的大きな飛沫が空気中に放出されます。感染者から放出された飛沫が口や鼻、目などの粘膜に直接付着することで、感染が広がります。新型コロナウイルスは飛沫感染に加えて、エアロゾル感染をおこします。エアロゾル感染では、ウイルスがより微小な液滴や粒子として空気中に長時間浮遊するため、感染源から比較的遠い距離でも、吸入によって呼吸器に侵入して感染が広がります。
新型コロナウイルス感染症流行期には残念ながら多くの医療施設でクラスターが発生してしまいました。その教訓から感染対策の強化と適切な対応により、医療の安全性を確保する努力が続けられており、当センターでも、さまざまな感染対策を行っています。まず、発熱や呼吸器症状がある場合、訪問者は特定のエリアに案内され、感染の拡大を防ぐための適切な対応を取ります。そして病院内の空気中のウイルスや細菌を除去するための空気浄化システムを導入し、定期的な換気を行っています。これにより、院内の空気を清潔で安全な状態に保つことができます。さらに医療従事者は、適切なマスクや防護具の着用、手洗いの徹底、体調管理などの感染リスクを最小限に抑えるために最善の努力をしています。
今後も感染症に対する準備と予防が重要です。病院に訪問される際には、どうぞご理解とご協力をお願い申し上げます。
問合せ:東千葉メディカルセンター
【電話】50-1199
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