正月を代表する食文化、雑煮は、とってもバリエーション豊かです。
縁起物でもあるお雑煮で、今年の皆さんの運気も上がりますように!
◆地元九十九里エリアのソウルフード!「はばのり雑煮」
代々東金に住んでいる方にはなじみ深い、はばのり、青のり、かつお節の雑煮。海藻の一種「はばのり」には、この1年世間に「はば」がきくという、験担ぎが込められています。
◇レシピ
[材料(2人分)]
・切り餅4個
・具材…はばのり1枚、青のり、かつお節適量
・汁…水300ml、かつお節、しょうゆ少々
[作り方]
1.汁を作る。水300mlを沸かし、かつお節でだしを取り、しょうゆを少々入れる
2.餅を焼くか茹でておく
3.熱したフライパンで、はばのりと青のりを板状のまま1枚ずつ弱火で焼く
4.3をもみほぐし、火を止めたフライパンでかつお節を混ぜる
5.餅を椀に入れて1をかけ、4をたっぷりのせる
◆岩手県 餅をくるみだれにつける「宮古くるみ雑煮」
煮干しのだし汁に焼いた角餅を入れた雑煮。具だくさんで、鶏もも肉、高野豆腐、大根、にんじん、ごぼう、いくらなどを使用。岩手県の宮古地域では、雑煮の餅を取り出して、甘いくるみだれにつけて食べる習慣もあります。
◆福島県 大きなブリが入っている「博多のブリ雑煮」
別の鍋で煮た丸餅を、あご(干しトビウオ)のだし汁に入れたもの。具材はブリ、焼き豆腐、かつお菜(高菜の一種)、干ししいたけ、かまぼこなど。かつお菜は主に福岡県内で冬場に店頭に並ぶ、ほぼ雑煮専用の青菜。※写真は、同じ具材を串刺しにした福岡県の漁師町鐘崎の「ブリ串刺し雑煮」です。
◆東京都 コクのあるすまし汁「東京江戸雑煮」
かつおと昆布のだし汁に、焼いた角餅が入っています。具材は鶏もも肉、しいたけ、小松菜、にんじん、三つ葉など。醤油、みりんをしっかり効かせるのが特徴。関東風雑煮とも呼ばれていて、関東の広い地域で「東京江戸雑煮」と似たものが食べられています。※写真は「名取り(菜鶏)雑煮」です。
◆香川県 甘いあん餅が汁と相性抜群「白味噌あん餅雑煮」
いりこのだし汁であん餅を煮て、白味噌で仕立てたもの。具材は里芋、金時にんじん、大根など。あん餅から小豆あんが溶け出して、独特のおいしさに。かつての高松藩の特産品で管理が厳しかった砂糖の「和三盆」を、庶民が役人にばれないようにあんこに練り込み、餅の中に隠して食べたのが由来といわれています。
※「はばのり雑煮」を除く全国の雑煮の説明、雑煮文化圏の地図は、農林水産省広報誌「aff(あふ)」令和2年1月号をもとに作成。
【HP】https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2001/index.html
また、日本各地の雑煮は『日本全国お雑煮レシピ』(粕谷浩子・著、池田書店)を参考に作りました。
※雑煮文化圏図は本誌またはホームページをご覧ください
◆余ったお餅のアレンジレシピ
◇おかき
鏡餅など固くなったお餅は、叩いて割って揚げるのが、食改の皆さんの定番だそうです。切り餅などを小さく切ってもOKです。
餅が膨らんだときくっつかないよう、鍋に一度にたくさん入れないのがコツ。180℃の油でカリカリに揚げたら、袋でのり塩やきなこなど、お好みのフレーバーをまぶしてください。
◇餅グラタン
餅とチーズがベストマッチ♪
小さく切った餅とお好みの具材をグラタン皿に入れたら、ホワイトソースをかけます。さらにケチャップをかけ、ピザ用チーズを乗せましょう。余熱したオーブン200℃で15分~20分焼いたら完成。
コーンクリームとの組み合わせや餅ピザなどもおすすめです。
※ワンポイント…餅の保存は、冷凍か、水に浸して冷蔵で
◇ご当地雑煮のレシピ再現は、食生活改善会の皆さん 通称「食改(しょっかい)さん
食を通した健康づくりを地域で進めるボランティア団体で、生活習慣病を予防する食生活や、食育の普及を行っています。活動は54年目に入りました。
今回の雑煮作りでは、材料の取り寄せからご協力いただきました。2月には、道の駅みのりの郷東金で、食生活展を行います。広報とうがね1月15日号をご覧ください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>