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自治体の皆さまへ

歯丈夫・胃丈夫・大丈夫(vol.231)

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千葉県松戸市

歯を大切に健康で明るい未来のために

■高齢者の口腔ケアについて
口には、食べたり会話をする働きがあります。これらを維持し、時には治療で回復させる事は、全身の健康や毎日の生活の質の向上のためにとても重要です。
加齢とともに唾液の量が低下し、口の中が乾燥しやすくなったり、元々唾液が持つ自浄作用が低下し、むし歯や歯周病などのリスクが増加して口の中の良好な状態を維持しづらくなってしまいます。唾液の分泌を促すには「食べる」という動作がとても重要で、特に「咀嚼(そしゃく)」はとても大切です。咀嚼がしっかりできると食べたものを飲み込む動作「嚥下(えんげ)」がスムーズになり、誤嚥(ごえん)などのリスクも軽減できるほか、脳への刺激・活性にも有効と言われています。
唾液の分泌を促す方法として「唾液腺マッサージ」という方法があり、口の中の3大唾液腺と言われる耳下腺・顎下腺・舌下腺をやさしくマッサージすることにより唾液分泌を促す事ができます(個人差があります)。
また、何らかの理由で歯が抜けたままになっている場合、歯が抜けたままだと歯並びの乱れや噛み合わせへの影響、むし歯・歯周病の危険度増加、噛む力を支える筋力の低下などが懸念されるため、入れ歯やブリッジといった治療により全体の噛み合わせのバランスを確保し、自分の歯や入れ歯によりしっかりと噛めるようにしましょう。現在使用している入れ歯の適合が良くない場合は、歯科医師に相談して調整してもらいましょう。
口腔ケアは「話す」ということにも密接に関係してきます。話すという動作は日々のコミュニケーションで欠かせません。言葉を発する動作は咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)、鼻や口を使い空気の流れをコントロールして、さらに口唇や頬の舌などさまざまな動きにより成り立っています。口腔内の環境が乱れると発音にも影響してきます。
口腔内の環境を維持するためには日頃からの口腔ケアがとても大切です。日々のセルフケアを心掛け、毎食後のブラッシングをしっかり行いましょう。また、歯と歯の間が広く空いてしまい物が入りやすい場所は、歯間ブラシやデンタルフロスを使用してください。口の中が乾燥しやすい場合は、噛む動作をしっかり行い唾液分泌を促したり、こまめな水分補給をして口腔内を保湿しましょう。また、口腔乾燥症などの疾患のある人は歯科医師などにご相談ください。その結果、誤嚥性肺炎などのリスクも軽減できます。
適切な口腔ケアにより、日常の食事、表情豊かな会話を充実させて、さらなる生活の質の向上につなげていきましょう。

問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【HP】https://matsudo.cda.or.jp

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