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自治体の皆さまへ

歯丈夫 胃丈夫 大丈夫(vol.232)

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千葉県松戸市

■歯を大切に~健康で明るい未来のために
◇オーラルフレイルについて
「フレイル」とは加齢による心身の機能低下を意味する言葉で、その他にも認知的・社会的な機能低下があることも知られています。
フレイルは突然生じるものではなく、社会参加や他者との交流が減少することから生じると言われていますが、口の機能が低下することからも始まると言われています。口の機能低下は栄養を摂取して日常生活を行うエネルギーの獲得に影響を及ぼし、筋肉量などが減少することによる身体的な衰えで歩行や運動、またそれに伴う外出機会の減少で認知機能にも影響が出ると言われています。
咀嚼(そしゃく)、嚥下(えんげ)、会話などの口腔機能の低下・衰えを「オーラルフレイル」と言います。具体的には歯の喪失、咀嚼や嚥下時に使う筋肉量の低下、唾液量の減少などが挙げられます。では、これらを予防するためにどのような対策があるでしょうか?
まず歯の喪失についてですが、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という「8020(ハチマルニイマル)運動」が盛んに取り組まれています。これは「食べる」機能を維持するためにとても重要です。歯を失う原因として非常に多いのは、虫歯・歯周病です。これは日々のブラッシングなどのセルフケアや、歯科の定期的な受診などにより予防することが大切です。すでに歯を失ってしまった場合は、欠損した部分を補い、噛み合わせを維持・安定させる処置を受けることが必要です。
咀嚼や嚥下については、口周りの筋力をアップさせたり、唾液の分泌を促したりすることが重要になります。噛むための筋肉、いわゆる咀嚼筋の代表はこめかみのあたりにある側頭筋や頬のあたりに位置する咬筋(こうきん)ですが、その他にも関係する筋肉があり、それらを強くすることが大切です。また、舌の動きも大きく関わってきます。舌を左右に動かしたり前に突き出したりして滑らかに動かせるように訓練し、唾液の分泌を促進させるために唾液腺マッサージをしましょう。唾液の量が十分だと、噛んで細かくした食べ物が飲み込みやすくなります。
口唇や舌、口の周りの筋肉を意識して唾液の分泌促進を十分にすることは、発音時の滑舌にも有効です。日常の何気ない当たり前のことではありますが、おいしく食事をしたり会話を楽しむことは私たちの生活においてとても重要です。お口の健康を意識し大切にして、充実した毎日を過ごしてください。

問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【HP】https://matsudo.cda.or.jp

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