松戸市には、古くから残る森林や古木、都市化に伴い整備された河川や街路樹、ボランティアの皆さんが手入れをする花壇など、地域の自然が多くの人に支えられて維持されています。
これらの市内に残る豊かな「みどり」を体感できるスポットを巡ってみませんか。
◆古くからのみどりが残る小金地域
鎌倉時代以降に建立された寺院が残り、戦国時代には城が築かれ、江戸時代には宿場町として栄えた小金地域は、数々の歴史とともに豊かな自然が残されています。
(1)根木内(ねぎうち)歴史公園
戦国時代の城跡は多様な植物や生物の宝庫
戦国時代に築かれた根木内城跡。園内には、土塁や空堀などの遺構が残るほか、常緑広葉樹や湿地が広がり、豊かな自然環境も魅力です。
住所:根木内41
(2)東漸寺(とうぜんじ)
浄土宗の古刹を彩る巨木としだれ桜
文明13(1481)年に経譽愚底運公上人(きょうよぐていうんこうしょうにん)によって創建され、江戸時代には関東十八檀林に数えられました。古木や巨木に覆われる境内では、枯れてしまった樹齢340年の枝垂れ桜の代わりに、新しく樹齢50年のセンダイシダレが植えられました。
住所:小金359
(3)大勝院
小金城主・高城(たかぎ)氏のご祈祷所として発展した寺院。幹周り約5mのイチョウの巨木は市指定の保護樹木の中で最大の太さを誇ります。
住所:大谷口145
(4)大谷口(おおやぐち)歴史公園
戦国時代に東葛地域で最大規模を誇った小金城跡の一部を歴史公園として整備。空堀、土塁などの遺構も残っています。
住所:大谷口176他
(5)広徳寺
小金城主・高城氏の菩提寺で、境内には一族の墓所があります。珍しい香椿(チャンチン)(別名唐変木(トウヘンボク))をはじめ、植生が豊かです。
住所:中金杉4の3
(6)本土寺
建治3(1277)年創建の日蓮宗の名刹。花菖蒲、アジサイ、紅葉の名所としても知られています。
住所:平賀63
◆散歩コース
JR北小金駅北口から歴史と「みどり」を巡る
北小金駅北口を出て住宅地の長い坂を下ると、小金城の小口の一つ、達磨口(だるまぐち)跡。そこから大勝院を目指します。大勝院の裏に回って大谷口歴史公園を巡り、さまざまな巨木が楽しめる広徳寺へ。広徳寺の北から少し東へ向かうと見晴らしのよい場所があり、晴れた日には富士山も望めます。本土寺境内を散策した後は、本土寺旧参道へ。参道両側には水戸藩主・水戸光圀(みつくに)が寄進したと伝わる松や杉が並び、かつての景観を今に伝えてくれます。
歩行時間:約1時間20分(各スポットの滞在時間を除く)
歩行距離:約5km
◆みんなで育てる花
(7)東松戸ゆいの花公園
季節の花とイベントが楽しめる市民憩いの花の公園
およそ1万平方メートルの敷地に、1年を通じて四季の草花が咲き誇ります。5月に見頃を迎えるバラのアーチ、リンドウやツワブキなどが咲くロックガーデン、15種類の桜の木などが園内を彩ります。マグノリアコンサートが人気です。
住所:東松戸1の17の1
問合せ:同公園管理センター
【電話】047-384-4187(よいはな)
(8)金ケ作育苗圃(いくびょうほ)
松戸市を彩る植物を育てる四季の花が美しい施設
市内の緑化用樹木と花壇の草花の生産供給を目的に整備された施設です。約2haの広さをもち、手入れの行き届いた園内は、ハーブ園をはじめ、生け垣の見本園、野草園などさまざまなコーナーがあります。
住所:金ケ作247
◆歴史を語る巨木
(9)風早(かざはや)神社
(10)明治神社
秋には獅子舞が奉納される松戸きっての二大古社
市の無形民俗文化財となっている「松戸の獅子舞」が奉納される「風早神社」と、元禄15(1702)年創建の「明治神社」の境内は緑豊かです。「風早神社」には市の保護樹木のイチョウが、「明治神社」にもイチョウとシイの木があり、豊かな自然を見せてくれます。
住所:
(9)上本郷2599
(10)上本郷2087
(11)慶国寺
創建750年以上の歴史をもつ四季折々の花が美しい古刹
春には山門付近の枝垂れ桜、夏にはサルスベリ、秋には大イチョウ、早春には白梅など、広大な境内はさまざまな植物や巨木に包まれています。特に門の近くに立っている大イチョウは市の保護樹木となっており、秋には黄金色に輝き、参拝客を出迎えてくれます。
住所:秋山336
◆COLUMN フラワーボランティア
金ケ作育苗圃で生産された花は、ボランティアの手によって市内の公園や街路樹マスなどに植え付け・管理されています。市内にはボランティアの皆さんが管理する花壇が100カ所以上あり、街を彩っています。
◆自然が豊かな公園
(12)金ケ作公園
スポーツや遊具で遊べる市民の散策スポット
野球場やテニスコート、遊具などが設置される憩いの場。近くには、「新・日本街路樹百景」の常盤平けやき通り、「日本の道100選」の常盤平さくら通りがあり、緑豊かな格好の散策コースとなっています。
住所:常盤平3の27の1
(13)21世紀の森と広場
自然や文化に抱かれた遊びスポット満載の公園
千駄堀に残されている貴重な自然を活かして造られた、東京ドーム11個分の広さを誇る公園です。パークセンターを出て右手に広がる「みどりの里」は、昔懐かしい田園風景を再現しており、1年を通してさまざまな草花を楽しめます。
住所:千駄堀269
問合せ:同公園パークセンター
【電話】047-345-8900
◆生き物が集まる川
(14)国分川(多自然護岸)
春には両岸を桜並木が彩る豊かな水辺と自然が魅力
黎明橋から獅子舞橋までの区間、治水上の安全面を確保しつつ、植物に良好な育成環境を整えた、多自然護岸が整備されています。春には桜並木の薄いピンクと菜の花の黄色が調和し、穏やかな風景が広がります。
(15)ふれあい松戸川
首都圏の飲み水を守る水鳥が遊ぶ水路
首都圏の水道水源となっている江戸川の水を安心・安全で良好な水質にするために、坂川の河川水を下流へ迂回させる水路です。河川敷は、野鳥観察や季節の花の観察ポイントとして人気です。
◆COLUMN 全国「みどりの愛護」のつどい
「全国『みどりの愛護』のつどい」は、全国の公園緑地などの愛護団体をはじめ、地域の緑化・緑の保全団体など関係者がつどい、毎年開催されます。令和7年度に開催される第36回は、「21世紀の森と広場」「森のホール21」が開催地に選ばれました。詳細は市ホームページをご覧ください。
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