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千葉県睦沢町

[今月のテーマ]特定健康診査でピロリ菌検査を受けられるようになりました
保健師:神居美和

●ピロリ菌とは
正式名称はヘリコバクター・ピロリといい、胃の粘膜に生息します。本来、胃の中は強い酸性のため通常の菌は生息できません。ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を分泌することで胃酸を中和し、胃の中でも生存することができます。

●感染の原因
ピロリ菌はもともと井戸、河川などに存在し、その水を飲むことによる経口感染が主でした。上下水道のある現代では、主に家庭内感染が原因とされています。ピロリ菌に感染しやすい時期は、胃の発達が未熟な乳幼児期までといわれ、ピロリ菌に感染している親の唾液を介した子への感染が考えられています。

●ピロリ菌は胃がんのリスク要因
ピロリ菌に感染しても多くの場合、日常生活に支障はありませんが、除菌しない限り胃の中に残り、胃の粘膜に炎症が起こります。その結果、慢性胃炎や胃潰瘍、または胃がんに進む場合があります。
ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生リスクの軽減や子どもへの感染予防ができます。

●胃がんについて
日本人の部位別のがん死亡数の順位において、胃がんは男性2位、女性5位です。胃がんの罹患数は年間12万人以上で、部位別のがん罹患数の順位は、男女合計3位と日本人に多いがんです。特に50歳以降に罹患する方が多くなっています。(※)
胃がんの原因として、塩分の摂りすぎや、喫煙などの生活習慣が関係しています。ピロリ菌に感染した人すべてが胃がんになる訳ではありませんが、胃がんのリスクが高いことに違いはありません。

●今年度からピロリ菌検査を始めます
町では、ピロリ菌抗体検査を血液検査で実施します。対象時期などについては以下のとおりです。今までピロリ菌検査を受けた事がない方はこの機会に検査を受けましょう。

●ピロリ菌を除菌することで胃がんのリスク軽減に
ピロリ菌検査の結果が陽性の場合は、その結果を持参して医療機関を受診しましょう。医療機関では一般的に内視鏡検査を行い、胃炎の状態を確認し、除菌治療となります。
除菌治療は、2種類の抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬を内服します。1週間続けて飲むことで約80%除菌できます。なお、ピロリ菌を除菌した後も胃がんの危険性はゼロではないため、40歳を過ぎたら定期的に胃がん検診を受けましょう。

※国立がんセンターがん情報サービスより(死亡数2020年、胃がんにかかる人の総数2019年のデータ)

問合せ:役場健康保険課 健康推進班
【電話】44-2506

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