■現役消防団員の声
◆消防団歴29年 粟田広和さん(第15分団 分団長)
◇普段の活動を教えてください。
訓練や夜間パトロールはもちろんのこと、最近は消防団の宣伝のために、地域のイベントに積極的に参加しています。皆さんの中には、消防団が何をしているのか知らない方や、厳しいイメージを持っている方も多いと思います。私も入団前は、その中の一人でした。そこで、地域のイベントで消防団と触れ合って、少しでも興味を持って、知ってもらえるように活動しています。
◇やりがいを教えてください。
消防団として長年活動をしていると、地域のことは何でも分かるようになるので、地域の方から頼りにしてもらえることが嬉しいですし、やりがいですね。
◆消防団歴9年 宮澤修一さん(第2分団 分団長)
◇入団して、1番思い出に残っていることを教えてください。
2年に一度行われる「操法大会」です。大会でいい成績を残せた時はもちろん嬉しかったですし、負けてしまった時は悔し泣きをしました。大人になってから、こんなにも本気になれることに出会えるとは思ってもいませんでした。
◇今後の目標を教えてください。
消防団は地域を守ることはもちろんですが、それ以上に地域コミュニティの橋渡しとしての役割があると思っています。私たち消防団が積極的に地域の子ども会やお祭りなどに関わりを持つことで、希薄になりつつある地域の繋がりを活性化していきたいです。
◆消防団歴9年 斉藤理恵さん(女性消防団 部長)
◇普段の活動を教えてください。
女性消防団は、主に火災予防の普及啓発活動を行っています。市内の園児を対象に、紙芝居を使って「火」の怖さを教える活動をしたり、地域の高齢者のお宅にお邪魔して、防火診断を行ったりしています。
◇今後の目標を教えてください。
女性消防団は、東日本大震災が発生した時に何もすることができず、本当に歯がゆい思いをしました。私たちも「地域を守る」ために消防団になったんです。この熱い気持ちを絶やすことなく、もっと積極的に活動して、地域のために活躍したいと思っています。
◆消防団歴5年 大橋朋弥さん(第14分団 班長)
◇入団のきっかけを教えてください。
元々第14分団の団員だった叔父に誘ってもらい、高校卒業と同時に入団しました。小さな頃から叔父に消防団の活動に連れて行ってもらい、元々興味を持っていたので、本当に嬉しかったです。
◇入団して、1番思い出に残っていることを教えてください。
初めて現場に出た時のことは、今でもよく覚えています。夜中に発生した火事で、明け方まで消火活動が行われた現場でした。初めて目の前にした火事はとても怖かったですが、無事に消火した時には、私も地域のために力を貸すことができたんだと、達成感でいっぱいでした。
■親子対談
「地域の身近なヒーローになりたい」女性消防団 阿津さくらさん × 「消防団は地域になくてはならない存在」消防団副団長 阿津好幸さん
親子で消防団に所属する、阿津好幸さんとさくらさん。阿津さん親子にとっての「消防団」とは何か、お話を聞きました。
◇入団したきっかけは
好幸:父や兄、近所の先輩など身近な人が所属していて、面白そうだなと軽い気持ちで入ったことがきっかけです。
さくら:幼い頃から父の活動を近くで見てきて「私もいつか消防団に入りたい」と思い、18歳になった瞬間に入団しました。子どもの頃は夜警(夜間パトロール)について行きたくて、駄々をこねたこともありました(笑)。特別に連れて行ってもらった時は、とても誇らしかったことをよく覚えています。
◇今までで印象的なできごとは
好幸:入団1年目の時に出場した「操法大会」です。操法は消防団員にとって、技術を磨くこと以外にも、人間関係を深めるための欠かせないものだと思います。結果はどうであれ、やり遂げるということが大事です。私も選手として出場した時には、無我夢中で取組みましたし、優勝して県大会へ出場したことは今でも一番の思い出です。大人になってから、あんなにもアツくなれることは、なかなかないですからね。
さくら:入団2年目の時に、火災現場に遭遇したことです。教習所へ行くバスを待っていた時に黒煙が立ち上っているのを見つけ、父から火事の煙は黒いことを教わっていたので、すぐに火事だと気付き、急いで駆けつけました。現場では消防隊員が避難誘導をしていたのですが、私も何か役に立てればと思い、住民の方への声掛けを手伝いました。「火事だから行かないと」と行動できたことは、私が消防団に入っていたからだと思っています。
◇「消防団」とはどんな存在か
さくら:例えば家族がけがや病気をした時、消防署や病院に連絡をすることも大事ですが、「こんなことで連絡してもいいのかな?」と思ってしまう方がいるかもしれません。そんな時に、一番頼りやすくて助けてくれるのが、地域の身近なヒーローである消防団だと思います。消防団員は、日頃の訓練でたくさんの知識を持っています。私ももっと知識を身に着けて、いつか誰かを助けることができたらと思い、日頃から車の中に包帯などを積んで備えています。
好幸:地域になくてはならない存在だと思います。災害時などの対応ももちろんですが、地域と密着しているからこそ、地域の方との繋がりなど、目に見えない部分での消防団があることのメリットはとても大きいと思います。しかしながら、現在は、消防団員の確保が課題となっています。子どものうちから早い段階で消防団を知ってもらい、興味をもってもらえるよう、イベント参加などの取組みを続けていきたいですね。
特集「地域を、守る。」についての問合せ:消防本部 総務課
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