◇「書」に興味を持ってくれたら嬉しい
今は、スマホやパソコンの普及により、文字を書く機会がどんどん減っていますよね。でも、手書きや手作業をおろそかにすると、頭を使うことが減り、人間の機能がどんどん衰えていくと思います。とくに子どもたちが、ひらがなでも漢字でも、文字を手できちっと書く、文字を形作る、線を引く、という作業をすることは、成長過程において極めて影響のあることだと思います。
今の時期でいうと、冬休みには書き初めの宿題がありますよね。字が上手く書ける、書けないということは置いておいて、大きな筆を使い、力を入れると太くなって抜くと細くなる、墨がなくなるとかすれる、というような筆や墨、紙に触れる経験をすることは、非常によいことだと思います。
たまに交流センターなどでワークショップを開催しますが、退職してから長くなるので、子どもたちと触れ合うのは新鮮でいいですね。子どもたちも「練習したい!」という熱心な気持ちで参加してくれるので、とても嬉しいです。
また、昨年12月には市役所中庁舎の1階ロビーに、作品を寄贈しました。来庁された方が作品を気軽に見て、書を身近に感じてくれたら嬉しいです。
そして、今後の目標としては、ユネスコ無形文化遺産に「書道文化」の登録を書道界全体で目指しています。実現に向けて、普及活動を頑張りたいですね。
こうした活動を通して、たくさんの方が書に興味を持ってくれたら嬉しいです。もちろん実際に書いてくれたら、もっと嬉しいですね(笑)。
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