■第77回 訪問美容師が行く!
水戸澄江さんの巻
「美容室に行きたくても行けない人のための美容師さんに密着ちょ~」
◇あきらめないで、美容のこと。
「初めての訪問美容。無表情だったおばあちゃんが仕上がりを見て、『ありがとう』と手をつかみ、涙を流してくれました。この日からすべてが変わった」
高齢、病気などで美容室へ行けない人のところを訪れ、ヘアカットやパーマ、着付けやメイクなどをする訪問美容師の水戸澄江さんは、なんと10人兄妹の末っ子。
「子どものころからずっと、美容師の姉が家族全員のヘアカットする姿に憧れていた」
26歳で美容室に就職、29歳で念願の美容師免許を取得。その後、福祉系の資格も取得。ここでの高齢者の訪問ヘアカットの経験が『訪問美容澄美栄門』起業のきっかけ。
「年だから、選択肢がないから、と美容をあきらめてほしくない。気力と体力が落ち込んでいる人が、元気になる姿を何度も目の当たりにした。これが一番のやりがい」
◇髪も人生も整える志事
挑戦の三年目。映画のヘアメイクや障がい者のメイクに携わったり、新しい依頼も増えている。でも、どんなに忙しくてもお客さんに寄り添うことを忘れない。「すみえもん号を見かけたご家族から、高齢のお客さんが明るく元気になった話を聞かせてもらうことがある。訪問美容師を続けてきて良かった瞬間。一人ひとりの人生をサポートしていきたい」
◇JUST DO IT.
「情熱があるなら、怖くても行動した方がいい。壁にぶつかったらまたそこで考えればいい」
バレーボールや歌唱にも打ち込んでいる水戸さん。訪問美容も試合も終了まであきらめない。
「次は、来年秋ころ、歌やキッチンカーで、高齢者や障がい者も楽しく参加できるイベントの開催を目指している」
現在も、積極的に施設を訪問して課題の解決策を模索中。誰かのために、今日もすみえもん号は町中を駆け回っている。
いくつになっても、
キレイになるとうれしいちょ~
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