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市長コラム 102

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千葉県銚子市

■やさしさの連鎖
銚子市長 越川信一

「忘れても心は生きている」をテーマに開催された「第65回みんなの健康教室」。認知症の人と家族の会神奈川県支部世話人の三橋良博さんの話に聞き入った。
三橋さんは、アルツハイマー型若年性認知症と52歳で診断された妻の介護を20年近く続け、認知症を隠すことなく周りの人に伝えることの大切さを訴える。「若年性だとわからないので、誰も声をかけない。町内の会合で『うちの妻は若年性認知症です。みんなで見守って下さい』と話しました。ちゃんと伝えれば、みんなわかってくれる。近所の人が妻が一人で迷っているところを見つけ、手をつないで家まで送ってくれたこともありました」。
藤沢市では、認知症の方が行方不明になった場合、家族の同意を得た上で、「○○町の○○さんが行方不明になっています」と実名による行政無線を実施。フェイスブックで写真を含めた情報を発信する自治体もあるという。銚子市でも「認知症サポーター養成講座」「オレンジカフェ」「認知症高齢者を介護する家族のつどい」「どこシル伝言板」などを展開。認知症への理解と応援が広がっている。
「認知症を怖がるのは想像できないからだ。手助けがあれば普通の生活ができる」
三橋さんの言葉が心に残った。
65歳以上の5人に1人が認知症になる時代。「やさしさ」を連鎖・循環させながら、認知症と共に生きる銚子市をみんなでつくっていきたい。

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