文字サイズ
自治体の皆さまへ

防災の豆知識 第15回 土石流について

10/14

千葉県鋸南町

令和3年の熱海伊豆山土石流災害を覚えていらっしゃいますか?テレビで何度も放映されていましたので、見たことはあると思いますが、大量の土砂がすさまじい勢いで人家を巻き込みながら谷筋を流れ下っていきました。前回お話をした崖崩れの到達距離よりも長い距離を流れ落ち、海まで到達しました。
これは、谷の上流部で発生した山崩れ(伊豆の一件は上流部に不法に積み上げられた建設残土の崩壊と推測されています)の岩塊・土砂が、谷間に落下し、大量の水とともに流れ落ちる間に、相互にぶつかって跳ねることで、その隙間に水が入り込み、いわば、土砂や岩が水に浮かんだような状態で、水と同じ速度で流れ落ちる状態になることで発生します。したがって、水の流れる力が強い15度以上の斜面では、谷底や周囲を削り取りながら成長し、流動性が低下する2~3度の緩勾配なところまで流れ落ちます。以上のことから、土石流が発生する危険性のある地形は、上流部に山崩れがおきやすい急傾斜地があり、15度以上の急勾配が続く谷筋です。また、扇状地は、その谷で土石流が発生してきた証拠です。
町にも、いくつかの土石流の危険性がある渓流があります。ハザードマップに記載してありますので、沢・川の近くにお住まいの方は、是非、ご確認ください。
山崩れや土石流の発生は、強い雨が長期間に降り続いたところへ、1時間雨量50~100mm以上の雨が数時間降った時に起きやすいと言われています。山間地の雨の降り方は、山の影響で場所によってかなり異なります。テレビ等の気象情報では、必ずしも地域の状況に合致していない可能性もありますので、雨が続く時期は、自分の耳目で周囲の変化に気をつけてください。
(1)谷の水が急に減る
(2)水が急に濁る
(3)山鳴り・地鳴りがする
以上のような兆候を発見したら、極めて危険です。ただちに、谷筋から離れるように逃げましょう。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU