今から30年前の1月17日に何があったかを覚えていますか?そうです。阪神淡路大震災です。
1995年1月17日午前5時46分に淡路島北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生しました。兵庫県南部を中心に大きな被害が発生し、6000人余りの人が亡くなり、約44000人の人が負傷しました。東日本大震災が発生するまで、戦後最大の自然災害でした。
各種機関の調査により明らかになった状況として、地震が直接の死因となった約5500人うち窒息・圧死が77%、焼死約9%でした。また、当日に亡くなられた方約5000人のうち、発災から1時間後まで生存されていた方が900人以上いらっしゃいましたが、その方々の命を瓦礫や火災が徐々に奪っていった様子が明らかになりました。さらに、1時間以内に亡くなられた方約4000人のうち90%の方は圧迫死でしたたが、圧迫死も即死となる圧死はわずか8%であり、大半はがれき等の比較的軽い重みにより呼吸が継続的に阻害された結果の窒息が死因となっていました。このことから、見えてくることは、
(1)倒壊を防ぐ住宅の耐震化
(2)家具の転倒防止
(3)迅速な救助
(4)火災発生防止(初期消火)の重要性です。
耐震化については、特に1981年の建築基準法改正以前の建築物は、既存不適格である可能性がありますので要注意です。また、建築時は適正であっても、以降の手入れ状況等によっては、経年劣化している危険性もありますので、注意してください。建物全体の耐震化工事はコストもかかりますが、最近では、寝室や居間のみを補強する「耐震シェルター」のようなものもありますので、検討されるのも一案かと思います。(つづく)
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