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【特集】夜空に咲く花へ 想いを込めて

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千葉県長南町

100年以上の歴史を誇り、日本3大花火大会のひとつである「大曲の花火大会」は、季節ごとに異なるテーマで花火の魅力を堪能できる大会を展開しています。
4月29日に行われた「大曲の花火―春の章―」では、世界の国色豊かな花火と、選び抜かれた20名の若手花火作家による新作花火が打ち上げられ、君津市にある(有)福山花火工場へ勤めている土屋善信さん(又富)が、若手花火作家の1人に選ばれました。
上記の写真は「大曲の花火―春の章―」で土屋さんが芯入の部で打ち上げた花火です。
今回、期待の星である土屋さんにインタビューのため、君津市にある工場へ取材に伺ってきました。

[作品名]芯入の部
昇曲道付五重芯鬼(のぼりきょくどうつきごえしんおに)グラデーション
※写真は本紙をご覧ください

◆土屋善信(つちやよしのぶ)さん(又富在住)
◇歓声が癖になる
(土屋)
私がこの職に就いたのは、もともと父が花火に関係した職業についていて、私も手伝いをするようになったのがきっかけです。
当時は花火の魅力は全く感じていなかったのですが、作る側になったとき、花火を打ち上げたあとのお客さんの歓声が気持ち良くて、癖になってしまいました。
父が町の花火大会の運営にも携わっていた関係で、福山花火工場の打ち上げ従事者に入っており、そのご縁もあって社員になりました。
実は先代の時に一度花火から離れてしまったのですが、今の小林代表に代替わりした際、私がまた協力したいと思い、今に至ります。

◇プレッシャーは大きいけれど
(土屋)
大会は誰でも参加できるわけではないのですが、出場するためのリーグなどは無いんです。
でも、呼ばれているところは花火の製造に力を入れている花火屋が多くて、同じ千葉県内でも呼ばれているところと呼ばれていないところがあります。
基本、こういった大きい花火大会は代表取締役や工場長など、役職が上の方たちが出るのがほとんどなのですが、他の職員もいる中で私を指名してもらえたのはとても嬉しかったです。期待に応えたいと思っていたので、緊張やプレッシャーは大きかったですね。
今回、4号玉(10玉)と5号玉(5玉)を合わせた花火を上げる新作部門と尺玉を上げる芯入部門の2つに出場させていただきました。
大会は私が想像した作品の意図が審査員にきちんと伝わるかが重要で、タイトルも説明もしっかりとしないといけないのでとても難しかったです。
大会は、残念ながら入賞できなかったのですが、全国の厳しさを知ることができ、とても多くのことを学ぶ良い勉強の場になりました。

◇花火で町を盛り上げたい
(土屋)
まずは来年も大曲の花火大会に出場して、次こそ結果を残したいという目標が1つですね。
私の花火でお客様に感動を、そして、また長南町の花火を見たいと思っていただけるように頑張っていきたいと思います。
また長南町は、成長した子どもたちが町外に出てしまうことが多いので、町を盛り上げ、花火の魅力で戻ってきてもらえるようにできたらいいなと思っています。

◆小林代表取締役にも聞いちゃいました!
(有)福山花火工場 代表取締役社長 小林琢也(こばやしたくや)さん
◇今後もより良いものを
(小林代表)
土屋さんの花火は込めたときの形がとてもきれいなんです。私が代表になってから花火の製造に力を入れはじめました。
社員全員で花火の玉を詰めて見比べてみたときに、土屋さんの玉が綺麗に詰まっていて、打ち上げたときの形がとてもきれいでした。
打ち上げた花火の形が綺麗なのはとても重要なので、1つひとつの作業を的確に行っているのがわかります。今後もより良いものを作ってもらいたいです。

◇長南町の皆さんへ
(小林代表)
長南町が昔から花火大会を続けてきたのは、町民の皆さんが、花火が好きだったからなのではないかと思っています。
その気持ちはとても大事だと思いますので、これからも大切にしていただきたいです。
また、感染症の影響で途切れてしまっている歴史のある花火大会がまた再開できることを心より願っています。

◆(有)福山花火工場
場所:千葉県君津市外箕輪4-10-20
【電話】0439-54-0720
江戸時代から創業しており、千葉県指定伝統工芸にも登録されています。
結婚式やサプライズ花火の企画・演出も行います。お気軽にご相談ください。

■広報コソコソ話!
・花火の光の火球を『星』と言うそうですよ!
・線香花火で一番大変なのは巻く作業みたいです!

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