■手術室について
塩田記念病院麻酔科部長 中村京一
日本の病院は、手術室に特化した専門部門を作り、全科の手術を集中して行う中央手術室方式をとっています。中央手術室は、主に麻酔科医、専門看護師によって調整、運用されています。それに、薬剤師、臨床工学技士、滅菌スタッフ、放射線技師、事務スタッフなど多職種が協力することで成り立っています。
外科医が手術申し込みをすると、手術室が動き始めます。熟練した外科医ほど迅速かつ正確に情報を伝えてきます。人員配置、日程、部屋割、機材繰りなど、様々な調整が必要であることを承知しているからです。一か所の骨折であっても、骨に当てるプレートやネジの種類、サイズは多岐に渡り、間違えなく調達しなければなりません。100種類以上の機材・機器を用いる手術も珍しくありません。術前検査などが始まった頃、患者様が気付いていないところで、手術室も動き始めています。
また、患者様をお迎えする直前に準備状況を再確認します。そして、終了時には機材の破損、取り残しがないのかを最終確認して退室して頂きます。良い病院は、熟練したスタッフが揃っていて、粛々と手術が進行します。手術室は地域の財産だと思って、大切に維持管理しようと思います。
問合せ:医療法人塩田記念病院
【電話】35-0099
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