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シリーズ市民 479

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千葉県館山市

■地域に伝わるおらがごっつお。もっとマネして
▽受け継いだ味が広がっていく
「遠くの友人からも『ごんじゅう買ったよ』と連絡が来て嬉しかった。作り方は簡単だからみんなの家でもマネしてほしいわ」と、ご飯を手際よく混ぜながら話してくれたのは、高井在住の長谷川美知枝さん。
「ごんじゅう」とは、豚バラ肉と油揚げ、かつお節を甘辛く煮込んでご飯に混ぜておにぎりにしたもの。長谷川さんによると「両手の5本指を使って握るから5と5で『ごんじゅう』という名前が付いた」そうです。昔から現在まで「やわたんまち」の時に神輿を担ぐ人たちに振る舞われている高井地区の名物です。

安房の食文化を見つめ直し、次世代に伝えようと、平成19年にNPO法人南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム(現・NPO法人安房文化遺産フォーラム)と市保健推進協議会が協力して、郷土料理のレシピ本『おらがごっつお~わが家のごちそう~』が作成されました。
この本の中には、当時、保健推進員だった長谷川さんが紹介した「ごんじゅう」を始め、「からなます」や「田舎寿司」などが紹介されています。

日本各地の伝統的な食文化を次世代につなげる取組をしている横浜市のコメの卸会社「ミツハシ」が、市ホームページに掲載している「ごんじゅう」に着目したのが昨年7月。市を通じて紹介された長谷川さんに助言を貰いながら試行錯誤を重ね、おにぎりの再現に成功し、今年6月の期間限定で商品化されました。
関東のスーパーなどで発売され、市内でもスーパーや道の駅グリーンファーム館山で販売されるなど、多くの「ごんじゅうファン」が生まれるきっかけとなりました。
長谷川さんは、「ごんじゅうのことを知っている人が少ないのは寂しいと思っていたけれど、まさか商品になる日が来るなんてビックリ。おらがごっつお(わが家のごちそう)を、皆さんに食べて貰えて嬉しい」とイラストになった自身の顔が描かれたパッケージを見ながら、イラスト以上の笑顔を見せてくれました。

▽美知枝さん直伝! ごんじゅうレシピ
材料(20個分):
白米 5合
豚バラ肉 400g
油揚げ 5枚
かつお節 50g
砂糖 大さじ3
しょう油 75cc
酒 50cc
水 125cc

作り方:
1.お米を研いで、炊く。
2.油揚げはさっとお湯をかけて油抜きをし、1cm幅に刻む。
3.豚バラ肉は1cm角に刻む。
4.かつお節は軽くフライパンでから煎りし、揉んで細かくする。
5.4のかつお節を1/3残して、米以外の材料と調味料をなべに入れ、煮込みながら火を入れる。
6.炊けたご飯と、火からおろした5の具材を混ぜ合わせる。
7.少し残したかつお節も加え、軽く混ぜ合わせたら両手でしっかりと握って完成!

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