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自治体の皆さまへ

【特集】あなたと つながる(2)

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千葉県香取市

■支援の現場から
◇分野をつないで
香取市社会福祉協議会
伊藤 まゆみさん

この制度が4月から始まって、さまざまな分野の相談を受けるようになりました。
高齢者や障害者などの分野ごとに相談窓口は分かれています。複数の相談機関の連携調整をするのは大変ですが、分野の違う悩みを複数抱え込んでいる人たちや地域の人から、相談先が分かりやすくなって良かったと言われます。例えば、高齢者と関わりが深い支援者からは、障害者分野の問い合わせなどで相談しやすくなったと言われますね。
連携調整の相談に子ども世代が絡まない相談ケースって意外と少なくて、元々親や祖父母についての相談だけど、実は子どもがひきこもりだった、ということもあります。けれど、それは子ども自身に問題があるというより、家庭環境に問題があってということが多い。だからこそ、家族丸ごと支援できる体制をとっていきたいと思いますね。支援者でも、自分の専門じゃない分野の支援制度は、意外と知らないんです。この辺りは課題だと感じます。
重層的支援体制整備事業では、地域で暮らす人の居場所づくりなど、地域づくりに向けた支援でも、分野の垣根を超えた活動ができるようになりました。今後は年齢や国籍に関係なく、地域のさまざまな属性の人が、気軽に集まれる居場所づくりを進めていきたいです。

◇相談したり、されたりできる場所を
香取CCC
髙木 亜希子さん

以前から、高齢の親御さんと障害のあるお子さんの相談などで、高齢者分野、障害者分野など、それぞれの相談窓口を行ったり来たりしていたことに違和感がありました。この事業が始まったことで、さまざまな相談機関が連携しやすくなったことは、縦割りの弊害を解消する新たな一歩だと思います。
障害、高齢など分野を超えた問題を抱えているケースはたくさんあります。そのようなケースでは、支援者も苦しい時が多い。重層的支援体制整備事業が始まったことで、支援者が相談できる機関ができたことはとても心強く感じますね。どこにもつながれないと、支援者も孤立するので、相談できる先が多いと心強いです。支援者へのサポートが、間接的に悩んでいる人への良い支援につながると思います。
私たち香取CCCでは誰でも利用できるフリースペースを開放しています。属性を問わない誰でも利用できる居場所づくりという点でも、協力していきたいです。
支援を受ける側にいると、持てる力を奪われてしまうことがあります。ですが、支援する側というか、誰かのために働いたり、役割を持つと、非常に生き生きしてくる姿を目にします。地域で人と関わる中で相談したり、されたり、どちらにもなり得る。そういうことが自然とできる場所や機会をつくりたいですね。

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