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市民のひろば「香取遺産」

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千葉県香取市

■vol.206 清水不動尊(しみずふどうそん)(佐原イ1299-2)
佐原野球場から南に500mほど行くと、不動明王(ふどうみょうおう)が彫られた道標(どうひょう)と「清水不動尊」の扁額(へんがく)が掲げられた鳥居があります。鳥居をくぐって160m坂道を下っていくと、小さなお堂が静かな谷間に佇(たたず)んでいます。
お堂内には、岩肌を掘りくぼめて安置された石造りの不動尊が祭られており、法界寺の奥の院とされています。法界寺は天正11(1583)年に僧天誉上人(てんよしょうにん)の開基とされる浄土宗の寺院です。お堂に掲げられた墨痕(ぼっこん)鮮やかな「不動尊」の扁額(へんがく)は、東久世通禧(ひがしくぜみちとみ)のものです。
お堂脇の岩肌から清水が湧き出ており、この湧き水は環境省の「千葉県の代表的な湧水」に記載されているものです。
その来歴をご住職にうかがうと、石橋山の合戦に敗れた源頼朝の家臣、清水某(なにがし)が鎌倉へ向かう途中に、この辺りで鳥が木立の中に降りて行くのが見え、道をそれてたどっていくと、この湧き水があったということです。
湧き水を発見した清水某にちなんで「清水不動尊」と呼ばれるようになったとのことです。また、矢傷を負った清水某がこの湧き水で傷を洗い、治癒したことから「矢筈(やはず)の不動尊」とも呼ばれるようになったということです。江戸時代になると「乳出し不動尊」と呼ばれるようになり、子育て不動尊として信仰を集めるようになりました。この不動尊の湧き水を飲むと母乳がよくでる。難病が治るとされています。毎月28日の午前中に縁日が開かれています。
夏の暑い日に訪れた時も、清らかな湧き水は冷たく、心まで洗い浄めてくれるようです。

問合せ:生涯学習課
【電話】50-1224

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