世界に雄飛した和歌山県人!
和歌山県人は進取の気性に富み、明治以降、積極的に海外に出ていきました。1880年代からの移民の数は3万3千人を超え、全国でも第6位です。米国をはじめ中南米やオーストラリアで漁業や農業に従事し活躍しました。移民の皆さんは現地で和歌山県人会をつくって助け合いながら、厳しい状況を乗り越え、家族への仕送りに加え、ふるさとの学校や寺社にも寄付をして和歌山を支えてくれました。
4年前に、第1回の世界大会を開き、和歌山をルーツとして持つ者同士の連帯を深めました。今回は、海外から412名の皆さんが来和。それぞれのルーツを訪ねて県民とのふれ合いを楽しんでいただきました。
一世の方のお話をうかがうと、苦しい時でも和歌山県人としての意地で頑張り、成功されたとのことです。この交流で、私たちが忘れていた和歌山県人としての誇りを思い出させていただきました。海外県人会の皆さんが、各地域の県民や国内の県人会の皆さんと一緒に語らい、共通の時を過ごして、「5年後にまた来ます。」との多くのお声を聞いてうれしくなりました。
同時期に、和歌山県立近代美術館では、「トランスボーダー和歌山とアメリカをめぐる移民と美術」展も開催。米国で活躍した県出身の芸術家と第二次世界大戦中に収容所に強制収容されるなどした日系移民の歴史に光を当てた展覧会です。県庁が目指している、多様性(ダイバーシティ)、公平(エクイティ)、包摂(インクルージョン)の大切さを肌で感じることができました。
移民として世界に雄飛した先人の魂を引き継いで頑張っていきたいと思います。
和歌山県知事 岸本 周平
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