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県政最前線(2) 世界とのつながり 海の向こうの和歌山県人

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和歌山県 クリエイティブ・コモンズ

■和歌山県人会の活動
◆世界に広がる和歌山県人会
和歌山県出身の移民の多くは、移民先での相互扶助や親睦などを目的に、和歌山県人会を組織しました。故郷から遠く離れた異国の地において、県人会の存在は移民たちの心のよりどころとなっています。

◆県人会の活動
各地の県人会は、活動の主体を一世から二世、三世の若い世代へ移しながら、記念式典や新年会、敬老会、ピクニック、祭りの開催など様々な活動を通して、和歌山県人としての誇りとふるさとへの愛着を継承しています。

◆和歌山県の取り組み
県では、各地の県人会が開催する創立記念式典に訪問団を派遣し、移民やその子弟の方々との交流を深めています。
また、南加和歌山県人会(南カリフォルニア)や中南米諸国の県人会の子弟を数週間受け入れ、県内の高校生、大学生との交流や日本文化体験、交流イベントなど、様々な形で日本・和歌山を体験する事業を実施しています。

▽三井デリアさん(アルゼンチン和歌山県人会)
ルーツ:新宮市熊野川町(二世)
子供の頃は周囲にまだ日本のことがよく知られていなくて、日本人の顔をしているのでからかわれていたんです。それがすごく嫌で、「なんでこんな顔で生まれたの」と親に文句を言ったこともありました。でも大人になってそういうことは全くなくて、今では自らのルーツを誇りに思っています。
2年間の日本留学で、日本はこんなに素晴らしい国なんだと自分の目で確かめて、これを子供たちに伝えなきゃと思って日本語教師の道を歩み始めました。日亜学院で教師をしてもう42年になります。授業では、勉強以外に思いやりの心や相手を尊重するといった日本の価値観を伝えています。学院が始まった当初はもちろん生徒は全員日系人でしたが、今は70%が非日系です。それだけ日本に対する興味関心が高くて、日本のイメージがアルゼンチンでは非常に良く、日本人というだけで信頼されて尊敬されています。

▽フランク・ウシロデさん(東部カナダ和歌山県人会)
ルーツ:美浜町三尾(三世)
戦時中にカナダ西海岸にいた日系人は、財産を没収されて内陸部へ強制移動させられ、多くの日系人がトロントに移りました。戦後仕事もなく差別を受けて苦しい状況にあった日系人は、ユダヤ人から仕事をもらい大変助けられました。僕も最初はユダヤ人の会社で働きました。
どうしてユダヤ人が日系人を助けたのかというと、戦時中に迫害を受けていたユダヤ人難民にビザを発給して救った日本の外交官杉原千畝のことを彼らが覚えていたからなんです。ユダヤ人は日系人を歓迎し、日系人のために力を注いでくれました。
ただ、仕事をもらえたといっても賃金は低く生活は苦しいものでした。それでも皆故郷である三尾のためにお金を送っていたのです。

問い合わせ:国際課
【電話】073-441-2055【FAX】073-433-1192

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