「事業承継」とは、経営者が会社の経営権を後継者に引継ぐことをいいます。近年、経営者の高齢化が進む中で最も重要な経営課題のひとつとなっています。
事業承継には、後継者の育成・ノウハウの伝授・株式の譲渡などさまざまな課題があり、それらの準備期間には5〜10年ほど必要といわれています。
円滑な事業承継を行うためには、早めの準備と計画的な対策が重要です。
■後継者に託す3つの要素
資産:株式・事業用資産・資金・許認可
知的資産:経営理念・信用・人脈・技術・ノウハウ・顧客情報
人(経営):経営権・後継者教育・後継者の選定・育成・後継者との対話
■相談対応体制
事業承継・引継ぎ支援センターをはじめ、商工会・商工会議所や金融機関などさまざまな支援機関で相談を受け付けています。自身の代で廃業をお考えの方もまずは一度ご相談ください。
また、セミナー開催や専門家の紹介・派遣など事業承継の支援も行っています。
▽和歌山県事業承継・引継ぎ支援センター
国が各都道府県に設置する公的な相談窓口で、経験豊富な専門スタッフが、親族・従業員への引継ぎや第三者承継など事業承継に関するさまざまな相談に対応しています。
和歌山県事業承継・引継ぎ支援センターのページへリンク
本紙を参照ください
和歌山市西汀丁36和歌山商工会議所5階
【電話】073‒499‒5221
【FAX】073‒499‒5224
【E-mail】waka-shoukei@crest.ocn.ne.jp
・センター支援事例をYouTubeで公開中
本紙を参照ください
■事業承継税制を活用しましょう
後継者が相続や贈与によって取得した自社株式等について、後継者の事業継続などを要件として相続税や贈与税が猶予・免除される制度です。
特例措置の認定を受けるための県への特例承継計画の提出期限が令和8年3月31日まで延長されました。
▽事業承継の事例 警備保障会社
・有限会社山光 代表取締役 山﨑 国寛さん
人手不足の一方で、事業の拡大も検討していたところ、事業承継・引継ぎ支援センターから事業承継の話があり受けることにしました。直接話しづらい場合に間に入ってもらえたり、相談に乗ってもらえるなど、センターの支援のおかげでスムーズに承継を進めることができました。
・株式会社アルファ警備保障 前代表 梶田 孔三さん
廃業を検討していましたが、従業員のことも考え、事業承継・引継ぎ支援センターに相談して交流のあった山光さんに事業承継することにしました。約4年かかりましたが、従業員は承継前と同じ内容の仕事ができることになり、安心して承継できました。
問い合わせ:商工振興課
【電話】073-441-2742【FAX】073-422-1529
<この記事についてアンケートにご協力ください。>