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町長メッセージ

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和歌山県印南町

■パリ・パラ熱戦に幕
印南町長 日裏 勝己(ひうらかつみ)

日高地方の秋祭りは印南祭り(宵宮10月1日、本祭り2日)を皮切りに、各地で執り行われます。今年の夏に体温を超える暑さを経験したことも薄れ、過ごしやすい季節となりました。短い秋をしっかり感じたいと思います。
さて、パリ2024オリンピックは、7月26日から8月11日の17日間、フランスのパリを主会場に、32競技329種目が行われました。日本選手団の獲得メダルは金20個、銀12個、銅13個で、金メダルの獲得数はアメリカ、中国に続く3位の素晴らしい成績を収めてくれました。国外で開催されたオリンピックでは歴代最高のメダル獲得数となり、全力を尽くして戦う日本選手団の頑張りに勇気と感動をいただきました。
熱狂が冷めやらぬまま、続いてパリ2024パラリンピックが8月28日から12日間に渡って競技が行われ、9月8日夜(日本時間9日未明)閉会式が行われ幕を閉じました。海外開催の大会では最多の175選手を送り出しました。結果は金14個、銀10個、銅17個を獲得、金メダルは前回の東京大会13個を上回る素晴らしい結果を残してくれました。日本とフランスの時差はサマータイムでは7時間あり、日本のほうが7時間早いことになります。フランスで昼の3時は日本では夜の10時になります。テレビの生放送では夜中の放送も多く、つい夢中になって時間を忘れて応援してしまい、朝起きるのがつらくなることもありましたが、様々なハードルを乗り越えて、あれだけの戦いが出来ることに多くの感動をいただきました。
中でも、車いすテニス男子シングルス決勝で、18歳史上最年少の金メダリストになった小田凱人(おだ ときと)選手の躍動する姿には、目頭が熱くなりました。小田選手は幼少の頃、サッカー選手を夢見ていましたが、9歳の時左脚に骨肉腫を発症し、左脚の股関節と大腿骨の一部を切除して人工関節に置き換える手術を受けました。骨肉腫は100万人に1~1.5人、10代の発症が多いとされていますが、車椅子頼りの生活となり、サッカー選手になる夢を断念せざるを得なくなりました。また、小学校5年生(11歳)の時には肺に転移し、手術や抗がん剤治療も受けるなど、幼いながらに苦しい闘病生活を送られました。その中で病という敵に打ち勝ち、1度は断たれた夢ではありましたが、前向きな姿勢で、新たな夢という希望に向かって進みました。決勝戦は、世界ランキング1位のイギリスのアルフィー・ヒューエット選手(26歳)を2-1(6-2、4-6、7-5)の激闘の末下し、見事金メダルを獲得しました。敗れたヒューエット選手は目に涙を浮かべる小田選手に駆け寄り抱擁し、「負けたが胸を張れる。素晴らしいショーを披露できた」と話しかけたそうです。
オリンピックはもちろんですが、障害を乗り越え立ち向かうパラリンピックの発する熱量は、心の奥までも沸騰させてしまいます。
4年後の2028年オリンピック・パラリンピックは、アメリカ・ロサンゼルスで開催されます。今から楽しみです。

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