■世紀の大発見
11月22日は「いい夫婦の日」だそうで、作家遠藤周作氏はエッセーで「我々は、自身の人生ではいつも主役のつもりでいるが、考えてみると、他人の人生では傍役になっている。女房を見ているうちに不意にこのことに気が付き、世紀の大発見のような気がして日記に書きつけた。以後、女房にムッとすることがあっても『この人のワキヤク、ワキヤク』と呪文のように呟くことにしている」と書かれていますが、私自身も夫婦円満の秘訣だと納得して実践しています。
一方、行政においては、主役は市民の方なのは当然で、特にまちづくりでは大事なことです。大学誘致や企業誘致、和歌山城ホール、市民図書館など市が主体となって取り組まなければならない場合もありますが、昨今は、市民や民間の方が主役となって様々なまちづくり活動に取り組まれる事例が増えてきました。市行政は、そのような活動が持続できるようワキヤクとして、しっかりと裏方の役割を果たしていくことが大事だと考えています。
今月23日から来年2月末まで、和歌山市の顔であるJR和歌山駅と和歌山城の間のけやき通りがLEDのイルミネーションの光で包まれます。これは、東京ガールズコレクションと同じで、有志の方が、冬の街を明るく賑やかにしたいとの思いで資金集めも頑張られています。こうした市民から始まり、民と公が協働する活動は、ぶらくり丁、北ぶらくり丁、かわまちづくり、さらに駅前商店街再開発はじめ市内各地で広がってきています。秋の夜長、光にあふれた魅力的な街、変わり始めた街をお楽しみください。
和歌山市長 尾花正啓
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