市では、文化の発展に貢献された方をたたえ、一層のご活躍を願って文化賞の贈呈を行っています。
令和5年度は、岡本恒男氏と御坊短歌会が文化賞の栄に輝かれました。
■岡本 恒男(おかもとつねお)氏
氏は、昭和52年3月に関西大学を卒業後、同年11月に本市に司法書士事務所を開設し、依頼者の不動産や法人の登記申請をはじめ、民事訴訟や和解、調停など簡易裁判所に提出する書類作成を行うなど、まちの身近な法律家として、46年にわたり活動されており、常に依頼者に寄り添った姿勢から信頼も厚く、地元企業や住民から親しまれ、信頼される司法書士として、地域における司法書士会の第一人者として業界をリードされている。
平成元年5月から和歌山県司法書士会の副会長に就任以来、数々の役職に就き、登記制度の充実・発展に寄与し、平成25年5月から2年間、和歌山県司法書士会会長を歴任し、現在も同会名誉会長を務めるなど重責を担われている。このほか奉仕の理念に基づき、長年、御坊ロータリークラブに所属され、同クラブの創立50周年記念事業において、昭和39年の東京オリンピック招致に貢献された本市にゆかりの偉人和田勇氏を紹介するDVDビデオの作成に携わる。その際、ロサンゼルスにある和田氏の自宅を訪問したり、和田氏の知人らにDVDビデオ作成の協力を依頼するなど、現地を訪れ、そこで集めた資料は、本市が和田氏を御坊市名誉市民第1号に選んだときの参考資料にもなっている。平成29年には、和田氏の偉大な功績と助け合いの精神を広く世に広めようと、和田勇顕彰会の設立から関わり、設立後は事務局長として和田氏のPR活動に尽力された。平成30年には和田氏の次女メアリー・マリコ・ロースさんを招き、市民文化会館で開いた和田氏のシンポジウムでメアリーさんと一緒にパネリストを務められた。そのほか、和田氏を紹介する冊子や紙芝居の作成、ラッピングバスなど様々な方法で和田氏を市内外に向けて広くPRするなど、文化活動にも精力的に取り組まれた。
このように、氏の長きにわたる住民生活に寄り添った活動や社会奉仕活動における貢献並びに功績は、本市の生活文化向上に極めて大きいものがある。
■御坊短歌会(ごぼうたんかかい)
御坊短歌会は、昭和52年4月に結成され、会則に定められた「特定の結社や流派に所属せず、会員の自由な短歌の研鑽と、相互の親睦を図る」ことを目的に先人たちの意志を引き継ぎ、毎月例会を行うなど活発な取り組みを行っている。その前身である御坊文化協会短歌部の活動期間を含めると実に70年を超える活動になっている。短歌は、日々の生活の中の感動から生まれるものであり、その感動を「五・七・五・七・七」の31文字という限られた言葉の中で語彙を選びながら、いかに自分の思いを凝縮させ、心地よく詠み上げるかが醍醐味であり、例会では会員が互いに短歌を詠み、意見を出し合い、時に議論しながら会員相互の上達に繋げている。昨今、若い世代の入会が少なってきているものの、短歌が多くの人の目にふれ、興味を持ってもらえるよう中央公民館の展示スペースや、市内金融機関のギャラリー(まちかどミュージアム)への展示も積極的に行うなど、短歌愛好者の増加に向けた取り組みや新規会員の育成、振興にも精力的に取り組んでいる。
また令和3年11月、「紀の国わかやま文化祭2021」の一環で開催された「きのくに短歌の祭典」に本会から4名が出場するなど、高いレベルで活動される会員も少なくない。
このように、御坊短歌会が長年にわたり、「短歌」の普及発展や伝統文芸の継承に尽力されるなど、本市の地域文化向上に寄与された功績は極めて大きいものがある。
問合せ:秘書室
【電話】0738-23-5536
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