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第31回有田市文化賞

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和歌山県有田市

この賞は、本市文化の発展に貢献したと認められる個人または団体に対し、その功績をたたえ市長が表彰するもので、本市における地域文化の向上と振興を図ることを目的に平成5年に制定され、今回で31回目の表彰となります。
11月10日(金)に表彰式を行い、次の方々を表彰しましたので、ご紹介します。

■文化賞
湯瀬 己巳(ゆせ きし)氏
(花柳芳登紀巳(はなやぎよしときみ))
幼い頃から日本舞踊を習い始め、昭和22年に花柳流家元から師範を許され指導者となる。
昭和28年、「花柳流よしみ会」を立ち上げ、毎年一門の発表会を催すとともに、国立文楽劇場にも幾度も出演を果たされた。
丁寧で優しく愛のある指導で知られ、弟子は数百名におよぶ。門下から17名の名取を輩出され、旺盛な研究心で花柳流を代表する指導者となられた。
長寿祭の総踊りの指導にも長年携わるほか、刑務所への慰問などのボランティア活動にも精力的に取り組んでこられた。
また、国民文化祭にも幾度も出演。活動の場は市内にとどまらず、伝統芸能の伝承と発展に活躍された。
文化功労賞受賞後、平成28年には後進に指導者の座を継承し、現在はアドバイスを中心に活動されており、これまでの本市文化の振興及び向上発展に対する功績は誠に顕著である。

■文化功労賞
谷本 重雄(たにもと しげお)氏
家具職人を生業とする傍ら「からくり人形」「能面」を独学で学び、創作活動を開始された。からくり人形には設計図がなく、複雑な仕組みとなっているが、あくなき探求心から試行錯誤を重ね、工夫を凝らした作品づくりに励まれている。興味のある方には無償で指導を行っており、長所を褒めて伸ばす指導により、何度も足を運ぶ方も多い。
16年前には仏師の村井照念氏に弟子入りされ、仏像づくりも開始。氏の制作する仏像は緻密で精巧、人となりが如実に表れている。
今年4月には、これまでの活動が評価され、アメリカ合衆国の「シアトル桜祭り・日本文化祭」に招待された。江戸からくり人形「弓曳童子」「祭り太鼓」を実演紹介され、人気を博した。
現在も新たな作品を次々に制作されるなど、日本古来の芸術作品の制作を通じて日本文化の振興に大きく貢献されている。

■文化功労賞
藤本 忠信(ふじもと ただのぶ)氏
50年前から有田市の文化や歴史について学習を始め、平成22年には和歌山県観光連盟から紀州語り部として認定を受けられた。有田市語り部の会には、平成26年の設立当初から所属。時さかのぼる歩き旅などの行事や、年間約120名におよぶ観光ツアー客受け入れなど、有田市の文化や歴史の魅力を広く伝えている。平成30年からは会長として中心的役割を果たされるほか、県外の史跡にも積極的に足を運び、そこで学んだ歴史と有田市の歴史との関連性を探るなど、自身がライフワークとする研究にも熱心に取り組まれている。
文化奨励賞受賞後も多方面で活躍。紀州有田商工ニュースの地域の民話や伝説を紹介するコーナーでは、文化協会郷土史部の方々と10年にわたり120回連載を執筆された。
後世に分かりやすく、広く伝えていく活動を通して、郷土史の継承、普及に大きく寄与されている。

■文化奨励賞
吉田 美喜夫(よしだ みきお)氏
※吉は土に口
学校卒業後に写真関係の会社に就職し、カラーのフィルム現像や焼付などを担当。海外への出向も経験し、現地のスタッフに撮影や現像の技術を指導された。
その後、有田市に戻り、家業の家具屋を経営する傍ら伝統行事や風景を撮影。「写真とは真実を写すものである」という信条のもと、加工などはせず、ありのままを切り取ることにこだわる。
「過去には戻れないので、今の真実や風景を切り取って残していきたい」という思いで、新聞社や市に無償で写真を提供したり、興味がある方には指導したりと、ボランティア活動にも積極的に取り組まれている。
有田市美術展では、写真部門の審査員を長年にわたり務められているほか、誰にでも快く写真の撮り方を教え、写真のすそ野を広げながら魅力を広く伝え、本市文化の向上発展に長きにわたり貢献されている。

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