文字サイズ
自治体の皆さまへ

誇-HOKORI- この先もずっと故郷がこのまちであるために(4)

5/45

和歌山県紀の川市

■[対談]地域を元気にするために
MIYAMURA KOUHEI×UEDA YOHEI

天晴プロジェクト
代表 上田洋平さん(38)
奈良県のイベント会社で企画運営の仕事に就いていたが、コロナをきっかけに紀の川市に戻る。地域に密着した、さまざまなイベントを実施している。

桃山HUB プロジェクト
発起人 宮村康平さん(38)
大阪府で繊維関係の仕事に就いた後、紀の川市に戻り、紀の里農業協同組合で勤務。その後、実家の桃農家を継ぐ。

▽団体結成の経緯は―
上田:きっかけはコロナですね。経済活動が止まり、今後をゆっくり考える時間ができました。当たり前だったことが当たり前でないことに気づき、自分たちが元気になることはもちろん、地域にも元気になってほしいと思い、令和2年から活動を始めました。
宮村:私たちもコロナがきっかけです。このままではだめだとみんなが感じていました。どんな活動をするかメンバーと話し合い、思いが共有できたので、今年の1月に発起しました。
上田:打田駅前の祭りを手伝いに来てくれた時に桃山でも何かしたいって言ってたもんね。いよいよ動き出すんだなと考えると嬉しいです。
宮村:粉河寺でおみくじを引いたら「やるなら今、改革の時」と出たんです。今しかないなと思いましたね(笑)

▽活動内容は―
宮村:地域にとって、面白いことを率先してやっていこうという団体です。先駆けとして、11月9日に「みふね桃山祭」を開催します。
上田:私たちは地域活性化支援団体として、市全体で活動しています。地域で何かしたいと思っている人は一定数いますが、何をしたらいいか分からない、そんな人たちを支援する団体です。また、地域課題解決事業として、中学校の部活動の地域移行の手伝いやこども食堂なども行っています。この先、人口減少などが原因で行政だけではサービスが回らなくなってくると考えています。私たちのような団体が動き、モデルケースを作っていきたいです。

▽今感じている課題は―
宮村:今の現状に対する危機感が地域の人たちに伝わっていないように感じます。
上田:それはすごく分かりますね。このまま何もせずにいれば、どんどん人口も減って、行政サービスが低下していくってことを自分事に置き換えれていない人が多いような気がします。
宮村:ただ、自分のまちが大好きということは伝わってきます。けど、どのように好きかと聞かれたら、みんな答えられないんです。それも大きな課題のひとつかと…好きが表現できないから外に向けて発信できない。その好きを見つけるには、心を震わす交流の機会が必要なんです。そのきっかけとして、祭りを開催することになりました。市外から人を呼び込んで関わることも好きを見つけるきっかけになると考えています。
上田:地域の魅力は地域の人が一番分かってるんです。昔はあった地域の交流が、今の時代はライフワークに含まれていない。そこをつなげられれば、地域の雰囲気も変わってくるように思います。

▽これから地域を元気にしていくためには―
上田:地域を元気にするには、市全体で進めていくことが必要です。まだまだ、旧町へのこだわりがあるので、そこを変えていかないと…今の中学生くらいの子からしてみれば、紀の川市は紀の川市。旧町のことは、知らない子もいるくらいです。
宮村:私は地域外の人を柔軟に受け入れることが必要だと思います。外の人から「関わりたい」と思ってもらい、一緒になって新しいことや、やるべきことに挑戦することで、地域は活性化すると考えています。

▽なぜ2人は活動を続けるのか―
宮村:正直、活動を続けるのは、時間も取られるし、大変だなと思う時もあります。けど、なぜか体が動いてしまうんです。今の子どもたちが紀の川市の好きなところを聞かれたときに、なにが好きかどこが好きかを答えられるような地域にしたい。消滅可能性自治体に選ばれてしまった今だからこそ、現状を一度見つめ直すことも必要だと思っています。消滅を恐れるのではなく、どのようにして地域を理解して、変化していくかを考えることが大切です。地域の中と外をつないで、本当の面白いにつなげていきたいですね。
上田:外に発信できる、地域にある魅力を形にして、地域を盛り上げていきたいです。地域の人が大切にしてきたものをこれからも大切にしていきたいです。

・桃山HUB オリジナルTシャツ…「BE PROUD OF THE LOCAL」おしゃれなデザインとともにバックプリントされた文字。地元を誇りに思ってほしいという願いが込められています。

●KINOWA
子どもたちに楽しい思い出をたくさん作ってもらいたい、地域の元気の源を育てる大人でありたいとの思いから、昨年9月に天晴プロジェクトが実施した「KINOWA 夏の陣~」。子どもたちに提供する食事などはなんと無料!当日は約1,000人もの人が打田駅前に集まり、大盛況のイベントとなりました。また、今年9月には高校生が作るお祭り「KINOWA~踊」を開催。地元で消滅していた盆踊りを復活させました。

●『みふね桃山祭』を開催
国の重要文化財「三船神社」で、子どもから大人までワクワクできるお祭りが開催されます。
日時:11月9日(土)午前10時~午後4時
内容:地元高校生による演劇、桃山町音頭、餅まき、人気店のブース出店など

(!)三船神社には駐車場はありません。巡回バスを運行予定です。
駐車場:市役所桃山支所/藤桃庵
※その他順次案内予定

・くわしくは「桃山HUB プロジェクト」のInstagramを確認ください。(二次元コードは本誌参照)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU