地域活動応援日誌 Day.23

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■鳥獣害対策の先進地であるために
集落支援員　髙嶋 淳

和歌山県全域の地域おこし協力隊ネットワーク事業において、去る6月13日にここ那智勝浦町で県内各市町村の現役協力隊員や担当職員に向けた研修会を行ないました。地域をサポートする立場にとっての心得や、その活動に協力する側の体制づくり強化を説明しつつ、実例として那智勝浦町の鳥獣害対策の取り組みを紹介いたしました。
全国的に鳥獣害対策が成功している地域はあまり聞かれない中で、サル対策においてはひとつの成功例ともいえる成果が出ているここ那智勝浦町はサル対策の先進地と言ってもよいでしょう。ただ那智勝浦町全域でみればサル被害は抑制されておらず、他の鳥獣害と合わせてもまだまだ実感がないと思われる方のほうが多数ではないかと思います。
鳥獣害対策は明確な手法や絶対的な動きというのはなかなか見出すことはできず、また人間側のそれぞれの立場や思惑が重なり合い関係性が複雑化することで一枚岩となりにくい状況にあります。かといって最初から諦めてしまえば対策する意味もありません。何も行動に起こさなくては失敗する経験もできませんし、成功は沢山の失敗の先にあるものなので継続して熱心に活動する姿勢が大事だと考えます。
鳥獣害対策の先進地としてこれからも成果を出していくためには地域全体で考えていく必要があり、またその動きを地域が協力できる環境になっていくことで可能性が広がっていきます。地方の衰退は避けられない中で、鳥獣害対策などを含めた地域支援はこれからも必要とされますし、私たちの生活が少しでも良い方向へ進んでいけるようにここ那智勝浦町が先頭を切って広域に派生していけるような色々な取り組みにこれからも挑戦していきます。

研修会の様子が和歌山県の広報番組「きのくに21」で紹介されました。和歌山県の公式youtubeチャンネルでご覧いただけます。