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美しい日本の原風景「棚田」をいつまでも 棚田を守り、山村を守る

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和歌山県那智勝浦町

[小阪の棚田]
小阪の棚田がある色川小阪地区は、JR那智駅から車で約20分のところにあります。
棚田は、県道43号線にある小阪のバス停付近から見下ろすことができます。

■棚田とは
山や谷間の斜面に作られた階段状の水田を棚田といいます。棚田がある農山村の美しい景色は、多くの人が懐かしいと感じる日本の原風景です。
しかし棚田は、大きな機械を使った農作業が難しく、平地にある水田と比べると手間のわりに収穫量が少ないという問題があります。また、農家の高齢化や後継者不足によって、全国各地の棚田が存続の危機に瀕しています。

■那智勝浦町の棚田
町内にも棚田がある地域がいくつかあります。中でも色川の棚田群は、農林水産省が優良な棚田を認定する取り組み「つなぐ棚田遺産」に和歌山県紀南地方で唯一、認定されています。
そんな色川の棚田群の一つに「小阪の棚田」があります。現在はきれいな小阪の棚田は、30数年間の間、休耕田になっていました。この棚田を復活させ、守っていきたいと立ち上がったのが、移住者を中心とした地元の有志が構成する「棚田を守ろう会」です。

■「棚田を守ろう会」より
平成16年、小阪地区に集まった有志が約30数年間耕作放棄されていた小阪の棚田(約80枚・4反)を復元しました。しかし、維持管理していく組織がなかったため、平成17年に今の組織の前身となる「米作り実行委員会」を立ち上げました。そこで棚田の保全に関わってくれる人々を募集。翌平成18年より「棚田を守ろう会」として活動の輪を広げ始めました。
棚田は食糧生産、水源涵養、国土保全、自然環境保全、健康・安らぎなどの提供、景観や文化資源の提供など多くの意義を持っています。しかし、何百年も前にこれらの棚田を作った人々はそういうことを考慮して作ったのでしょうか?山村で暮らすため、必死になって棚田を切り開き、米を作ったのではないでしょうか。只々、生きていくために…
棚田を守ろう会は、その思いを受け継いでいきたい。この地で暮らすために棚田を耕し米を作る。棚田の持つ多くの意義はそうすることで自然と機能するのでしょう。

私たちが棚田を守る理由…それは純粋に
この山村で暮らしていきたいという思いそのものなのだ

■賛助会員等募集中!
棚田を守ろう会では、毎年、田植え・草取り・稲刈り・しめ縄づくりの4つの体験イベントを開催しています。9月には稲刈り、11月にはしめ縄づくりを行います。棚田の保全等に興味がある方は、ホームページをご覧ください。
棚田を守ろう会ホームページ:【URL】http://www.zb.ztv.ne.jp/tanada/

■地域連携の取り組み
那智勝浦町では、和歌山大学観光学部が取り組む「地域連携プログラム」により、大学生と連携・協力し、地域課題の解決に向けた活動や調査等に取り組んでいます。
令和3年には、那智勝浦町色川地区と和歌山大学で「色川ビールプロジェクト」を実施。「色川ビール」を作成することにより、色川地区との繋がりを感じることができる取り組みを行いました。
このように、和歌山大学と連携して行う取り組みは、地域を盛り上げ、地域のハブとなる活動となっています。

◆第28回 全国棚田(千枚田)サミット in 那智勝浦町
2023年11月18日(土)・19日(日) 那智勝浦町体育文化会館
全国の棚田(千枚田)を有する市町村や各種団体・個人による組織「全国棚田(千枚田)連絡協議会」が主催する全国棚田(千枚田)サミットが、那智勝浦町で開催されます。このサミットでは、町内外からお客さんをお招きし、2日間にわたって有識者による講演や町のことを知ってもらうためのツアーなどを行います。また、和歌山大学からのご協力により関係人口、集落空間、災害をテーマに分科会も開催します。
皆さんも、この機会に棚田を通して那智勝浦町を盛り上げてみませんか?

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