■地域の支え合いをつくる協議体
全国各地で進められている『地域包括ケアシステム』ですが、中でも『地域住民同士が支え合う仕組みづくり』は、その地域に住む住民の方々が取り組むもので、行政はその取り組みをサポートするという立場となっています。なぜ地域の住民の皆さんが主体となって取り組むのかというと、地域のことや地区住民のニーズを一番把握しているからです。その地域住民の取り組みの橋渡し役として、『生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)』は誕生しました。住民の皆さんが「あったらいいな」と思う活動や取り組みが、住民の皆さんの手で実現できるよう、お手伝いします。
その「あったらいいな」と思う活動や取り組みの輪を広げていくためには、地域住民同士で話し合う場が必要です。そのような場のことを『協議体』と呼んでいます。協議体で住民の皆さんと生活支援コーディネーターがワイワイガヤガヤ話し合うことで、知恵を絞り、その地域に合った、地域に根付く支え合いの仕組みを作り上げることができます。生活支援コーディネーターひとりだけでは、その地域に合った良い仕組みはできあがりません。その地域に住む住民の皆さんの参加が不可欠なのです。
「支え合いの仕組みを作ろう!」というと、何かものすごく難しそうで、大変だと感じるかもしれませんが、さまざまな形をとることができます。全戸まとまって行うことは無理でも、有志のグループを作ったり、子育て支援と絡めるなど、工夫が進んでいます。日々の暮らしの中で、できることは自分で行い、できないことは皆で寄り添い支え合う。程良い距離感を保ちながら、その地域に合った形で活動する。声をかけ合い、見守り、ゴミ出しなどの日常のちょっとした支え合いを、お互いさまで行える仕組みを作っていくことが、地域で安心して心豊かに暮らせる礎となるのです。まずは、ご自身が住んでいる地域で気になっていることを、生活支援コーディネーターに話してみませんか。
文・生活支援コーディネーター
お問い合わせ先:
・福祉課高齢者支援係【電話】29-7039
・社会福祉協議会【電話】52-5252
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