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自治体の皆さまへ

地域活動応援日誌 Day.35

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和歌山県那智勝浦町

■活動で得た『財産』で恩返しを
色川地区地域おこし協力隊 家村 直宏

地域おこし協力隊は、過疎化が進む地方において、都市部の人材を地域社会の新たな担い手として受け入れ、地域力の充実・強化を図る制度です。私は2022年から色川地区の地域おこし協力隊として活動しており、来年3月で3年の任期を終えます。
地域おこし協力隊は現在、全国で7000人以上の隊員が活動に従事しています。各地の協力隊の活動を見渡すと、SNSを活用した地域の情報発信や地場産品の開発など自治体等が定めた「ミッション」に取り組むケースが主流ですが、色川の協力隊は明確なミッションがありません。「わがらのことはわがらで」という住民自治の機運が高いここ色川においては、強いて言えばその「自治の促進」こそが協力隊のミッションです。過去6名の先輩隊員たちも、様々な住民活動のサポートを通じてその漠然としたミッションに挑戦し続け、これまで活動をつないできました。
私自身も特に最初の1年は、「『地域を守る』とは」「『色川らしさ』とは」など直面する問いに対し、悶々と模索しながら活動する日々でした。今もそれらの答え探しの道半ばですが、その過程で地域の日常に触れ、そして多くの住民と活動を共にしてきたおかげで、自分の心身が少しずつこの地に溶け込み、一人の「住民」になっていく喜びを感じているところです。
これまでの活動を通じて、連綿と続いてきた固有の歴史・文化や住民の暮らしの有り様、さらにはそれらに込められた「想い」の部分に至るまで、実に多くのことを学ばせていただきました。その学びで得た知見や住民との絆は、任期後も色川に住み続けたいと考える私にとってはかけがえのない財産です。今後はこの財産をいかし、ここに住まう先輩や仲間たちと共に、色川の明るい未来を築いていくことができればと思います。

未来を描くためにも地域の“これまで”を大切に

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