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自治体の皆さまへ

地域活動応援日誌 Day.36

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和歌山県那智勝浦町

■色川の「これまで」を引き継ぐために
地域おこし協力隊 大越 光太郎

色川地区の地域おこし協力隊に着任してから1年半が過ぎました。色川は山奥にある棚田の美しい場所で、地区としての自治意識が強い地域です。そのような雰囲気のある色川では住民主体の活動が数多くあります。協力隊は地域新聞「ほっと色川」の発行のお手伝いなど、住民活動のサポートをしています。
移住者の割合が約6割にもなり、住民活動が活発な色川地区ですが、その一方で地元住民の高齢化が進んでいます。今後も地元住民の割合が減っていくことが予想される中で、地元住民が大切にしてきたことをこれからに引き継いでいくためにお手伝いをすることも協力隊として大事にしていることです。
活動の1つとして、色川に数多くある山や谷の名前を地図にして記録するお手伝いをしています。地元住民に話を聞くと、車のなかった時代は、わら草履を履いて何時間も歩いて学校へ行ったり、暮らしの燃料としてまきを背負って歩いたりと日常的に山中を歩いていたといいます。しかし、山中を歩くことが減った現在では山の名前を知る人も少なくなりました。地図を作成するうえで、山での狩猟を60年間もしてきたという地元住民から話を聞き、山と深く関わってきた暮らしを学びました。
子ども時代から色川でともに過ごした地元住民同士の会話を聞いていると互いに分かり合ったような深い絆を感じます。移住者の割合は半分以上になりましたが、移住者受け入れの歴史が長い色川では、地元住民が色川の「これまで」を話し、移住者が聞いて残していく「色川を語り継ぐ会」をはじめとして、「これまで」を引き継いでいくことを模索する活動が長い間続けられてきました。そのような地域活動をさらに活性化できるようにこれからも活動していきたいと思います。

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