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昔から今も残る 高野町内の名所シリーズ(88)

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和歌山県高野町

◆七霞山(ななかすみやま)(下筒香)

七霞山は高さ891mの山です。江戸時代の地誌『紀伊続風土記(きいしょくふどき)』の「下筒香」のところに詳しく記されています。そこには「七霞峰」(ななかすみのみね)とあり名所であったようです。

現代語訳しますと、「富貴荘・筒香荘・摩尼荘の三荘の境にある。東は富貴荘、西は摩尼荘、南は筒香荘である。頂上から望めば大和国中、天香具山(あまのかぐやま)(奈良県橿原市)・畝火山(うねびやま)(畝傍山、奈良県橿原市)・三輪山(奈良県桜井市)・奈良山(平城山(ならやま)、奈良市)辺りが細やかに見える。紀伊見峠(紀見峠(きみとうげ))を越えて堺(大阪府)の海、浪華(なにわ)(大阪市)まで見える」ということです。頂上からは奈良や大阪方面の遠方まで望めたようです。

また、「西の方から数えると、雲霞(うんか)の中に聳(そび)える高峰のうち、この峰は七つ目にあたる。これにより七霞というのである」と、このように言い伝えられていたそうです。しかし、西の方から数えてみても七つには足りなかったようで、数を多く読んでいたのだろう、と記されています。

そして、下筒香村の西の端から谷に入ったところを「糸谷(いとたに)」といい、その谷に沿って北に登る道は七霞山へ登る道であったということです。彦谷(ひこたに)(現橋本市)のほうから筒香へは牛馬が通り、七霞山を通って物資が運ばれていたようです。

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