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自治体の皆さまへ

「公民館活動と学びの杜」に想うこと

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和歌山県高野町

今回は公民館活動や社会教育についてお話ししたいと思います。
そもそも、公民館ってなんだろう?冒頭から少しおかたいお話になりますが、1946年(昭和21年)、公民館は戦後間もない荒れ果てた郷土を復興し、民主主義の根付いた社会をつくっていくために全国に設置されました。その後、公民館について定めた法律(社会教育法)が施行され「公民館は、住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする」(一部略)という内容で法制化されました。

さて、「高野山学びの杜」は多くの方々に祝されオープンしました。学校教育と社会教育が複合化された新しいスタイルの学びの拠点です。前述した法律などを基本に作られた公民館は役所なりがイベントを企画して、皆さん公民館にお越しください、という風な公民館運営が多いのですが、高野町では町民の方々が主体性を持ち、その代表である「公民館審議委員」の皆様が議論され、更には行事の実働隊として活動されていたと伺っています。
しかしながら、近年は少子化、人口減の影響もあり、昔ほど活発では無くなったという声をお聞きすることがあります。そのようなことから、前回の広報で書きましたが高野町教育委員会では「市民性の教育」を取り入れ、次世代を継承する人材の育成を小学校期から行うこととしました。
また、「高野山学びの杜」の公民館は幼児から高齢者の方々を繋ぐ、大きな井戸端会議ができるような場所になって欲しいと思っています。例えば、公民館が大きな井戸で、お母さんやおばあさんが世間話や相談ごとをしている。その傍を子どもたちが走り回ったり、本を読んだり、おもちゃで遊ぶ。時にはスポーツ自慢のお父さんが子どもたちにボールの投げ方や走り方を教え、おじいさんは昔話をして高野町の歴史を伝える。そのような情景を想像して、兎にも角にも賑やかな場所を作りたいと思います。
例えば、公民館の利用例の一つとして午前10時半過ぎに学びの杜に着くバスがあります。このバスに乗って公民館で読書や雑談、お昼にはカフェコーナーで持参のお弁当を食べた後、1時前のバスでお家に帰る。また先日、町長から希望する方に給食を食べてもらえないかとの提案がありました。子どもたちと一緒に昼食をいただいてもらうことも一考かと思います。午後からはサークル活動に参加し、夕方便で子どもたちと一緒にバスでお帰りになるなんていいかもしれません。
いつでも、公民館に行けば出会いや繋がりがある。そのような公民館の運営を町民の皆さんと一緒に進めて行きたいと思います。
次に、社会教育活動ですが、ここ高野町では既に強いコミュニティーがあります。青葉まつり、ろうそくまつりなどでは子どもたちからシニア世代まで、世代を超えた交流がすでに出来上がっています。
この夏、高野町消防団のポンプ操作大会が和歌山市でありました。惜しくも入賞は逃しましたがそこでは、出場する選手達だけでなく、多くのOBの方々が猛暑の中、選手のサポートをされておりました。町の団結力を垣間見た瞬間でした。
また、皆様もお気づきの方も多いかと思いますが「学びの杜」竣工記念式典でステージ上の曼荼羅を見て、出演者で「高野町文化観光大使」の辻本バンド、カルテットの皆さんもびっくり。どなたが作られたのですか?町の青少年団体連絡協議会の皆さんですと答えると、二度目のびっくり。プロの方が作られたと思いましたと。曼荼羅の作成はもちろんのこと、コンサートの前日深夜まで曼荼羅をセットしていただいた青連協の皆様、この誌面をお借りして改めてお礼を申し上げます。
これからの公民館は、町内の各種団体のホームベースとなり、また住民の皆さんからのリクエストに応え、出来ない、難しいから、失敗してもやってみよう型の運営を行ってまいりますので、沢山のご要望をお待ちしております。
さて、いつもながら思い付きで書いてしまう拙文にお付き合いいただきありがとうございます。
高野もそろそろ冬の準備に入る季節になってまいりました。
町民の皆様、寒さが増す中、何卒ご自愛くださいませ。

教育長 西岡 敬

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