10月31日(木)和歌山県庁において、令和6年度和歌山県名匠表彰式が行なわれ、福形 泰緒 氏(号 泰賢(たいげん))が受賞されましたのでお知らせいたします。名匠表彰とは、伝統的な技術文化の向上発展に顕著な功績のある個人を表彰するもので、昭和49年度より実施しており、今回で51回目を迎えます。
高野山の修禅の道場としての歴史を背景に、福形氏は、117か寺に伝わる伝統的な白木永代位牌の製作を一人で行い、その技術は福形崇男氏による文字彫刻と共に、各寺院に受け継がれています。高野町杖ケ薮地区で始まった位牌製作技術は、福形氏によって高野流派と杖ケ薮流派の両方の技法が継承され、国内で唯一の職人としてその名を馳せています。
福形氏は、一般家庭の塗位牌から、総本山金剛峯寺や本山寳壽院の厨子の製作・修復に至るまで、幅広い技術を有し、その多くを手作業で行っています。この伝統工芸の保存は、日本文化の重要な一環として、福形氏の技術と献身により支えられています。
さらに、福形氏は技術の詳細を図面や映像で記録し、後進の育成と技術の継承に努めています。これらの記録は将来的に技術の発展に貢献する貴重な資料となるでしょう。福形氏の努力は、伝統技術が失われることなく、次世代に受け継がれるための基盤を築いています。
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