「地域ゆかりの作家」と「本をめぐるアート」をテーマにしたコレクションを行ううらわ美術館。現在、改修工事のため休館中ですが、休館中もはたらく美術館の「うら」側、のぞいてみませんか。
うらわ美術館のIPM(Integrated Pest Management)について
IPMは、総合的有害生物管理と訳されます。日常の温湿度管理や環境整備等を徹底することで、カビや害虫の発生を最小限に抑える対策法です。
例えばカビは、紙の変色や劣化等を引き起こし、それを餌とする害虫を呼び寄せる要因にもなります。害虫には、紙魚(シミ)、英語では「Silver Fish(シルバーフィッシュ)」と呼ばれ、紙の上を魚が泳ぐように動き回り、書籍や掛け軸、布などをボロボロにする厄介者もいます。
当館は、複合ビルの3階にあり、展覧会期間中の温湿度点検(毛髪式温湿度計等)と作品点検(目視)は美術館が行い、空調設備点検は、ビル全体を管理する防災センターが担当します。全館の温湿度は常時モニタリングされており、グラフで美術館へ共有されます。これらに加え、館内での飲食や動植物の持ち込み禁止等、かけがえのない作品を保全するため地道に取り組んでいます。ご来館の際には、ご理解とご協力をいただけたら幸いです。
(うらわ美術館 久松)
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