『権現山古墳群の整備とニホンタンポポ』
ソメイヨシノが市内でも開花を迎える4月上旬、タンポポもそこかしこに咲き始めます。春から秋にかけてみられるタンポポはキク科タンポポ属の植物で、在来種の総称であるニホンタンポポと外来種のセイヨウタンポポの2種類に大きく分かれます。
外観の見分け方は、花のつけ根にある外総苞片(がいそうほうへん)がニホンタンポポは上向きで反り返らず、セイヨウタンポポは外側に反り返っています。ニホンタンポポは春に咲き、夏場以降は休眠状態(葉は枯れ根だけの状態になり、秋に葉が復活)に入りますが、セイヨウタンポポは秋まで咲き続けます。
ニホンタンポポは他の植物が大きく成長する夏の暑い時期に、逆に栄養分を体内に蓄えるという性質を持っており、気温が20度以上になると発芽率は低下します。一方、セイヨウタンポポはニホンタンポポの発芽率より高いこともあり、市内でみかけるタンポポの多くはセイヨウタンポポになりました。絶滅危惧種に近いニホンタンポポですが、権現山古墳群史跡の森周辺でもわずかに確認することができます。
権現山古墳群史跡の森は、ナラ枯れ被害が確認された樹木などの伐採と、園路の柵、ロープの修繕を令和3年度から令和5年度まで進め、園路のベンチと解説板の修繕も完了しました。
春の陽気の中、権現山古墳群史跡の森を散策して、貴重な歴史遺産とこの時期だけの植物を見学してみてはいかがでしょう。
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権現山古墳群史跡の森
[ACCESS]
・滝1・5
・ふじみん号Aコース「滝三丁目」下車徒歩3分
問合せ:社会教育課
(【電話】049・220・2088)
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