2月26日に開会の令和6年第1回ふじみ野市議会定例会で、市長が表明した新年度の政策方針の概要をお知らせします。
ふじみ野市長 高畑 博
『温かさや思いやりの大切さを実感できる世の中を』
◆笑顔とコミュニティが復活
昨年5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が「2類相当」から「5類」に移行されました。心理的な重圧から解放されたように感じられ、さまざまな行事も行いやすくなったのではないでしょうか。
本市でも各自治組織で夏祭りや餅つきなどが再開されました。また、夏の風物詩でもある「おおい祭り」「上福岡七夕まつり」がそれぞれ4年ぶりに開催され、「産業まつり」も規模を戻して開催されました。いずれも大盛況で、子どもたちの笑顔を見たときに本当に良かったと実感しました。人が集まり、賑わい、楽しいひと時が過ぎていく、この「いつものとおり」がいかに大切な事であるかをまざまざと思った瞬間でもありました。
このように、多くの皆さんが参加いただける状況になったことはとても喜ばしいことですが、ただそれだけではなく、そこに至るまでには自治組織の役員さんや実行委員の方々など多くの皆さんが集まり、話し合い、議論を深めてくれておりました。つまり、コミュニティが戻ったということであります。
これらを弾みにさらなる地域コミュニティの醸成と活気溢れるふじみ野市のまちづくりに向けて市政運営に努めてまいりますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
◆まちづくりに重要な7年がスタート
何があろうとも私に課せられた使命は、日々、安全で安心した市民生活が送れる市政運営を行うことであります。「ふじみ野市将来構想 from 2018 to 2030」の後半戦へ向けて更なる市政改革に臨んでまいる所存でございます。
さて、後期基本計画の取組ですが、計画期間は令和6年度から12年度までの7年間となっております。日本の人口は平成22年を境に減少を続けており、ふじみ野市においても人口の減少を予測しております。基本構想に掲げた「人がつながる 豊かで住み続けたいまち ふじみ野」を実現し、何世代にもわたって「住み続けたい」と思うまちにしていくためには、この7年間が重要であると考えております。子どもたちに、より良いふじみ野市を引き継いでいくためにも、後期基本計画に掲げた6つのプロジェクトを着実に進めてまいります。
これらのプロジェクトを効果的に推進していくためには、長期的な目標を見据えつつ、その目標に至るプロセスの中でマイルストーンとして一年毎の目標を定め着実に施策を実行していくことによって、計画的に目標を実現することができると考えており、成果重視の行政経営を推進してまいります。将来的な人口減少社会を見据えつつも、市民の皆さんから住み続けたいと思われるふじみ野市を実現していくために、「ふじみ野市のまちづくり」を真摯(しんし)に進めてまいります。
◆地域の絆が息づくふじみ野市に
さて今日、私たちの日常生活には、ロボット掃除機を始め、調理家電や冷蔵庫など、AI技術を駆使したシステムや製品が増えてまいりました。
本市におきましても、保育所の入所判定や、固定資産税の課税事務において航空写真データを用いての家屋状況の判定システムで活用しております。今後、労働力不足の問題は、ますます深刻化していくと思われ、その点からもAIの技術は絶対に必要であり、その活用は必須であると考えます。
この先、どこまでAIが進化していくのか想像できませんが、感情分析技術の開発も進み、医療や防犯などの分野でも期待されております。人とAIが日常的にコミュニケーションをとる時代もそう遠くない時期ではないかと思います。人々の暮らしに役立つ技術開発には大きな期待を寄せるところであります。
しかし、どんなに技術が進歩しようとも、最後は人と人との心のつながりに勝るものはないと信じております。人間の持つ豊かな感情によってAIでは表現することができない、温かさや思いやりを実感できる世の中でなくてはなりません。
全ての市民の皆さまと共に市民力をさらにパワーアップし、地域の絆が息づくふじみ野市を創り上げていきたいと思います。
「このまちで暮らす全ての市民が一つの家族のようなあったかいまちにしたい。そして何より大切なことは、子どもたちの笑顔を増やすこと」この思いを胸に、市民の命と暮らしを守ることを第一に、引き続き全身全霊で取り組んでいく所存でございます。
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