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みよし歴史探訪

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埼玉県三芳町

■文化財は語る 第二回 万全の防犯設備(1)
竹間沢にある茅葺民家、町指定文化財「旧池上家住宅」は、約150年前の幕末から明治時代初めに建てられた大型の民家です。当時の三芳村でたくさん作られていた藍を使って藍玉生産をさかんに行い、周りからは「藍大尽(あいだいじん)」(藍で財を成した人)とも呼ばれていました。
そんな旧池上家住宅には、泥棒などの侵入者から身を守る防犯の仕掛けがいくつも施されています。

◇簡単に外せない雨戸
雨戸の溝の外側には、鉄の金具が同じ間隔で取り付けられています。この金具、雨戸を閉めたときにちょうど雨戸と雨戸の境目をカバーする位置にあり、侵入者が外側から雨戸を外そうとしても、金具が邪魔をして簡単には外すことができません。

◇秘密の抜け穴
「御嶽(おんたけ)の間(ま)」とよばれる部屋は内側から鍵をかけられるようになっており、さらに押入れの床には、床下に隠れることができるように抜け穴が開けられています。万が一、家の中に侵入されても、この部屋に入って鍵を閉め、床下に潜み難を逃れることができるようにしてありました。
古民家に施された細かな仕掛けからは、今も昔も変わらぬ高い防犯意識が伝わってきます。資料館では現在「端午(たんご)の節供(せっく)」を展示中。当時に想いを馳(は)せながら、縁側で大きなこいのぼりを眺めませんか。

歳時記「端午の節供」とこいのぼりの展示は5月7日(日)まで
※月曜日・祝日休館

問合せ:文化財保護課
【電話】258-6655

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〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

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