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【市民のひろば】スポットライト~人・仲間~

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埼玉県上尾市

■野菜と共に夢を育てる
「明日の農業担い手育成塾(担い手塾)※」を卒業し、一人前の農家へ
◇湯川 昭祐(ゆかわ あきひろ)さん(原市在住)
「新たに農業を始めるにあたって、担い手塾に入るのが一番の近道と感じました」と、一念発起し、3年前から前職を辞め農業への転職に動き始めた湯川昭祐さん。
農業を始めようとしたきっかけは、友人たちとの市民農園(アグリプラザ平塚)での家庭菜園でした。そこで土いじりから作物の成長する過程、自分で作ることの喜びを感じ、どんどんと農業への興味が高まっていったそうです。
しかし気持ちとは裏腹に、農家になるために何から始めればいいのか分からなかったと湯川さんは話します。「いろいろとハードルも高いです。農地を借りることも自分一人ではできませんでした。新たに農地を借りるのも農家と認められなければ契約できないですから」と、振り返ります。市の農政課に相談し、農業協同組合や農業委員会との顔つなぎから、支援制度などについて知ったそうです。そこで「担い手塾」を知り、冒頭の考えに至りました。
「農業を始めるのに免許はありませんが、農地を契約したり、販路を確保したりするためには社会的に”農家“と認めてもらう必要があります」。湯川さんは7月に担い手塾を卒業することで、晴れて農家と認められるそうです。卒業にはこれまで指導いただいている指導農家の評価や、1年間の販売利益の目標達成が必要で、不安を感じているとのことでした。しかし卒業すれば、新たな農地の拡大や販路の確保につながるため、家族のためにも必ず達成したいと強く意気込みを語っていたのが印象的でした。
湯川さんは担い手塾に入塾後、約千坪の農地を借りて、ジャガイモ・キュウリ・ナス・オクラ・ネギなど多様な野菜を育てています。今は常に収穫し、少ない量でも何かしらの野菜を卸せるようにしているそうです。それらは全て無農薬で栽培しており、無農薬栽培にとても熱意を感じます。「これからの時期、雑草の処理は大変ですね。でも、できる限り農薬を使わない野菜を提供したいです」「いずれは耕作地を拡げて、隣に自宅や作業場を構える農家住宅を持つことが夢です」。
湯川さんの野菜は市内の「ぐるめ米ランド」と伊奈町の「四季彩館」で販売しています。近いうちに皆さんの食卓に一人前の農家となった湯川さんの野菜が上るかもしれませんね。

※平成22年に埼玉県が設置。自立農業経営を目指す新規就農希望者に対して、就農希望地で就農できるよう支援(研修・農地確保・相談)する制度です。

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