■巻き爪
巻き爪とは、爪の両端が内側に曲がった状態です。高齢者に多く、圧迫や爪水虫なども原因になり、主に足の親指に見られます。巻き爪になっていても痛みなどの不便がなければ爪の両端の角が皮膚に食い込まないように切り方に気をつけて様子を見ることもできますが、角が周囲の皮膚に食い込むと「陥入爪(かんにゅうそう)」になります。「陥入爪」は、巻き爪以外に深爪やけが、圧迫なども原因となります。爪の周りが痛くなったり腫れたりすることがあり、そのような場合は治療が必要です。症状が軽ければ食い込んだ部分の爪の周囲に綿やガーゼをはさんで爪の角が出るように促しますが、症状が強い場合は手術が必要です。
足の爪のトラブルを防ぐために、次のケアを心がけましょう。まず、爪の切り方に気を付けます。爪の先の白い部分は四角い形に切り、角を残します。白い部分の長さが1ミリ残るくらいとし、短く切りすぎないようにしてください。爪は長すぎると靴などに圧迫され痛みや変形の原因となり、短すぎると先端の皮膚が盛り上り、爪が伸びづらくなることがあります。また、爪に負担がかからないように圧迫の少ない、足の形にあった靴を選んでください。そして、普段からよく洗い足の清潔を保ちましょう。洗った後は水分をしっかり拭き取り、足をよく乾燥させます。乾燥しすぎるようでしたら爪やその周囲に保湿クリームを軽くマッサージしながら塗布しましょう。爪が水虫になると、爪が厚くなって巻き爪を悪化させることがありますので、爪が厚くなったり白く濁ったりしている場合は皮膚科を受診してみてください。
〜上尾市医師会〜 藤塚医院 藤塚章子
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