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【市民のひろば】スポットライト~人・仲間~

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埼玉県上尾市

愛宕レモネードスタンド(愛宕)
小児がん患者が救われる未来に向けて
総額60万円以上を寄付

「冷たいレモネードはいかがですか」。7月14日(日)、上尾夏まつりで元気な呼び声が聞こえてきたら、ぜひ声のする方へ足を運んでみてください。黄色の装飾で彩られた「レモネードスタンド」と、太陽のように輝く笑顔でレモネードを販売する愛宕レモネードスタンドの子どもたちが見えてくるはずです。 
実はこのレモネード、小児がんの支援につながっているのをご存知でしょうか。始まりは19世紀。アメリカの小児がん患者の女の子が「同じ境遇の人を助けたい」と、自宅の庭先でレモネードを販売して寄付を募りました。これがメディアで取り上げられ、日本でも広まったそうです。 
愛宕レモネードスタンドが活動を始めたきっかけは、自身も小児がんを経験したという吉田 匠くんが入院先で出会った絵本、『しろさんのレモネードやさん』。絵本を読んだ匠くんのお姉さんの優さんやそのお友達である木下 咲良さん、奏良さんの姉妹が「私たちもレモネードスタンドを開きたい」と声をあげたのが始まりでした。そして6年前の上尾夏まつりの日、第1回レモネードスタンドを開催。初回にもかかわらず600杯以上が売れたそうです。その後、匠くんが入院していた病院や市内中学校での出店も含めて、計7回のレモネードスタンドを開き、総額60万円以上をレモネードスタンド普及協会に寄付しました。 
開催するたび、小児がんやレモネードスタンド、当時まだ広く知られていなかったヘルプマークなどの知名度が上がっていくのを感じたという、愛宕レモネードスタンド。「息子は幸い治療することができましたが、今も後遺症に悩まされています。息子のお友達の中には治療法がなく、空に帰った子もいます。小児がんは決して必ず治るという病気ではないこと、後遺症が残ってしまうケースもあることを多くの人に知ってもらいたいです」と匠くんの母、潤子さんは話します。咲良さんは「小児がんに馴染みがない人が足を運んでくれたとき、レモネードが小児がんと闘う人と他者を結びつけ、応援するサイクルを作っているのだと実感します。これからも支援の輪が広がるように、活動を続けていきたいです」と今後の抱負を語ってくれました。 
1人でも多くの小児がん患者が救われる未来へ向けて、この夏、1杯のレモネードはいかがでしょうか

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