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【特集】受け入れる力 ~多文化共生社会の実現へ~(2)

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埼玉県上尾市

■日本と各外国との違い
日本と外国とは人種だけでなく、それに伴う文化・習慣・宗教などさまざまなことに違いがあります。特に来日して間もない人は、自国の生活や習慣とのギャップに戸惑うことも多いようです。市内で生活する外国人市民の上位8カ国のうち、4カ国の市民にインタビューして、実際に感じたギャップや来日した理由などを聞きました。また日本と各国の習慣の違いなどをいくつかピックアップしました。

◇中国 呉(ゴ)・遠凡(エンボン)さん
22歳の時に中国から来日した呉さん。システムエンジニアをしながら夫と子どもの3人で暮らしています。
留学で来日した呉さんは、都内で生活し、2004年の結婚を機に市内に自宅を購入し転居してきました。
上尾を選んだ理由は、持ち家の購入費がさいたま市より手頃だったことと、子どもの医療費や支援が充実していると感じたからだそうです。
長年日本で暮らしているため、生活習慣のギャップを感じることはほとんどないとのことでしたが、子どもの行事の多さには驚いたそうです。子ども会や地域のお祭り、PTA活動など、中国では農村部を除いてほとんど見られないことだそうです。「当初は地域活動の内容も分からず、次から次へと充てられる役割に悩みました。ただやってみると知らなかった日本の文化(盆踊りなど)に触れることもでき、地域とのつながりもできて楽しかったです」「日本は地域行事や伝統行事を大事にしているのが素晴らしい」との感想を話してくれました。
一方「中国の空港では子ども連れ専用の優先ゲートがあるなど、子どもや子育て世帯への優遇措置が数多く見られます。子どもの成長を皆で喜ぶ風潮が高まり、子育てを地域で手助けしてもらえると嬉しいと思います」との中国との違いも聞くことができました。

・日本との違い
「ごみの分別」…日本が可燃ごみ・不燃ごみ・ガラス・金属など細かく分別するのに対し、中国では回収可能ごみ・回収不能ごみでしか分かれていません。
「1~10の表し方」…日本では片手で数字を表すとき、指を1本ずつ伸ばしたり折り曲げたりして表します。1~5までは日本と中国でも共通していますが、6以降は日本では指を折り曲げるところを、中国では以下のようにします。
※詳細は本紙またはPDF版をご覧下さい。

◇ベトナム ホアン・ディン・クイさん
ベトナムから来日してわずか10カ月のホアンさん夫妻です(妻:グエン・ティ・ヴァンさん)。
ホアンさんは2016年まで留学生として日本で生活し、ベトナムでグエンさんと結婚してからも、日本の生活が好きで、昨年再来日し、IT技術会社で働きながら暮らしています。
上尾は「にぎやか過ぎず、のどかな感じが好きです」「交通環境もよく、買い物も便利です」と満足しているとのことでした。しかし2回の訪日を経験したホアンさん、「入国審査が日本は複雑で大変です。ベトナムはとても簡素なので。住むためにもさまざまな手続きがあって難しいです」「市役所で手続きしたときに、とても親切で、外国人だからと丁寧に説明してくれた気がします」と、大変な思いもしましたが、その分上尾を気に入ってくれたようでした。
上尾で生活して約10カ月ですが、ベトナムと比べるとご近所付き合いが少ないと感じているようです。「ベトナムでは何かと近所の人が集まります。日本では隣の人の顔も分からない時があります。そのため引っ越した時は必ず両隣に挨拶するようにしています」と、不慣れな日本で積極的に地域と関わろうとしているホアンさん夫妻です。

・日本との違い
「車やバイクのクラクション」…日本では危険が迫った際に鳴らすことがあり、無用に鳴らすことは道路交通法違反になります。しかし、ベトナムでは自分の存在を周囲に知らせるとの意味があるようで、積極的に鳴らすことが多いそうです。
「女性の活躍」…日本の女性の就業率は世界平均の52パーセントほどです。ベトナムでは女性の就業率が70パーセントを超えており、労働法によって産休制度や保育園などの補助制度が確立し、多くの女性が社会で活躍しているそうです。

問合せ:
広報広聴課【電話】775-4918【FAX】776-8873
市民協働推進課【電話】775-4597【FAX】775-0007

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