いま、小中学校と地域の関わり方が変わりつつあることをご存じですか?
近年の少子化、地域や家庭のあり方の変化などにより、子どもたちを取り巻く教育環境や学校の課題はより複雑・多様化しています。
こうした状況に対応するため、学校と地域の関係は、従来の「学校支援」という一方向なものから、「連携・協働」という双方向(パートナー)なものに変わり始めています。町でも、この動きを令和2年度から進めています。
これらの取り組みを進めるうえで、重要な役割を担うのが「コミュニティ・スクール」と「地域学校協働活動」です。
それでは、この両者がどのような役割を果たすのか、どのようなメリットや活動事例があるのかを見ていきましょう。
■コミュニティ・スクールってなに?
「学校運営協議会」を設置した学校のことです。保護者・地域住民などが委員となり、学校運営とその運営に必要な支援を協議したり、保護者・地域の意見を学校に伝えたりする役割を果たしています。
育てたい子ども像や目指すべき教育ビジョンを学校と地域とが共有し、「地域とともにある学校づくり」を目指して協働するものです。
■地域学校協働活動ってなに?
地域学校協働活動は、地域の高齢者、学生、保護者、PTA、NPO、民間企業、団体・機関などの幅広い地域住民の参画により、地域とともに子どもたちが学び、成長していける役割を果たしています。「学校を核とした地域づくり」を目指して、地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働してさまざまな活動を行っており、町立小中学校でも取り入れています。
■学校と地域は相互のパートナーです
※詳しくは本紙をご覧ください。
■どんなことが期待できるの?
▽学校運営協議会を設置することで…
・学校運営に関する意見を教育委員会や校長に述べることができる。
・保護者や地域住民が学校運営に参画することで、地域に開かれた信頼される学校づくりが実現できる。
・地域の力を活かした教育活動により、子どもの豊かな学びが実現できる。
・保護者にとって、地域の中で子どもたちが育てられている安心感を得られる。
▽地域学校協働活動を導入することで…
・さまざまな人との交流により、子どもたちのコミュニケーション能力が向上する。
・学びへの意欲が高まり、子どもたちの学力が向上する。
・地域の活性化、地域住民の生きがいや子どもたちへの理解が深まる。
・子どもたちの地域への愛着度が向上し、地域の担い手が増加する。
(参考:文部科学省『地域学校協働活動ハンドブック』)
■グラフで見る地域学校協働活動の効果
▽子どもたちにとっていいこと
実際に事業に参加してみて、子どもたちが地域住民と交流することで、さまざまな体験や経験の場が増え、コミュニケーション能力の向上につながった。
実際に事業に参加してみて、子どもたちが地域住民と交流することで、体験や経験の場が増え、地域への理解・関心が深まった。
▽学校・教職員にとっていいこと
地域住民が学校を支援することにより、教員が授業や生徒指導などにより力を注ぐことができた。
(参考:文部科学省『地域学校協働活動ハンドブック』上記は学校を対象とする調査結果。)
■こんな課題もあります…
・コーディネーターの人材不足。
・地域の協力者が不足してしまったり、協力者が限定的になってしまったりする。
⇒年齢を問わず、より多様なスキルを持った人材の確保が不可欠です!
次のページでは、町立小中学校の地域学校協働活動の活動事例をご紹介します。
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