■やけどはどんなけが?
やけどは医学用語で熱傷といい、皮膚や粘膜が主に熱で傷害されたけがです。やけどの重症度は温度と接触時間によって決まります。高い温度、長時間の接触ほど、深く重症になります。熱が高温なら短時間の接触でやけどになりますが、短時間の接触では問題にならない44℃~50℃程度でも長時間接触しているとやけどになり、これを低温熱傷といいます。
■低温熱傷の原因は?
低温熱傷の原因は、湯たんぽや電気あんか、電気毛布、使い捨てカイロなどによるものが多い印象です。下腿(膝から下)や足に多くみられ、寝ている時や体が動かせない時にけがをすることが多いです。
■低温熱傷の症状は?
やけどは浅い方から深い方へ、I度(赤くなりヒリヒリする)、II度(水ぶくれやただれ・出血があり、痛い)、III度(白っぽく、硬く、痛みがない)と重症度が分けられます。気がつかずに長時間熱に接してしまうため、低温熱傷は深いやけど、III度となりやすいです。痛みを感じる神経が熱で傷害されると、深いのに痛みがなくなります。痛くないからと、軽く考えないようにしましょう。
■低温熱傷になったら?
なるべく早く医療機関で診察を受けることをおすすめします。重症ではなくても、正しく管理できないと傷が化膿することがあります。診察までは、石けんやボディソープの泡できれいに洗い、水道の流水で十分にすすぎ、清潔なガーゼなどで保護しましょう。小さな低温熱傷でも、何か月も治らないことや、手術になることも珍しくありません。こじらせる前に皮膚科や形成外科の専門医を受診しましょう。
■低温熱傷を防ぐには?
同じ体の部位を、暖房器具に長時間触れないようにしましょう。寝る前に湯たんぽは布団から出す、電気製品は電源を切るなどしましょう。
〈提供:(一社)樋川北本伊奈地区医師会〉
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