災害支援看護師の視点で考える安全なまちづくり
元災害支援看護師 仏子ニュータウン自治会常任理事 米川 好子さん
○プロフィール
広島県福山市育ち。看護師として東京・埼玉県内の病院で勤務したのち、災害支援看護師としてのキャリアをスタート。
自治会の防災班にも所属し、防災訓練や要支援者の巡回を担当。
2022年度から入間市の「まちの先生」の講師として防災講座を行っている。
東日本大震災を経験し、災害支援の重要性を強く感じました。災害支援看護師として病院内の災害対策を構築する中で、地域の災害医療や防災対策についても考えるようになりました。病院周囲の住民の方を守るためには「自分たちの街は自分たちで守る」ことが重要だと気付きました。
入間市で「まちの先生講座」を開いたきっかけは、防災意識を高め、身近なリスクに自分たちで気づいてほしいと思ったからです。例えば、昼と夜の地震では状況が異なります。川の近くかどうかでも違います。まずは自宅から避難所まで歩いていただく。自分の足だと何分かかるか、危険な場所はないか、そういったことに視点を向けるとリスクを減らすことができます。
仏子ニュータウン新光地区では、今年6月の時点で高齢化率は37.9%に上ります。災害時に動ける方が少ない中でも助かる方法を考えていく必要があります。ご高齢でも元気な方は多いので、得意分野や経験を生かしていただけるような制度づくりが必要だと考えています。
災害は事前に訓練していないと対応できません。災害時要支援者の巡回やAED訓練を行い地域の防災体制を強化し、住民が自分たちで守れるまちづくりを推進していけたらと思っています。
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