法律相談コラム

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法律相談などで多い事例とそのアドバイス

■相続における各種手続きの手間を減らす方法
▽質問
先日親が亡くなりました。私が唯一の相続人として、預貯金の払い戻し、不動産の相続登記、保険金の受け取り、自動車の名義変更、相続税の申告などの各種相続手続きを行うことになりました。
しかし、手続きの際に、必要とされる戸籍(戸籍全部事項証明書)のたばを毎回各機関に提出しなくてはならないだけでなく、提出した戸籍の返還が手続終了後になることも多く同時並行的に手続きを進めるにはあらかじめ複数の戸籍を取り寄せなくてはならないようで、とても大変です。

▽回答
法定相続情報証明制度を利用してみてはいかがでしょうか。同制度は、相続人側が法務局に法定相続情報証明一覧図と戸籍などの必要な書類を提出して申し出ることで、法務局から「法定相続情報一覧図の写し」が交付されます。戸籍のたばの代わりに、この「一覧図の写し」を各機関に提出すればよく、各種相続手続きにおける負担が軽減されます。
ただし、「一覧図の写し」はあくまで戸籍のたばの代わりにすぎませんから、戸籍以外の必要な書類は相続人側がそろえなくてはなりませんし、機関によっては「一覧図の写し」に対応していないところもあるようです。なお、「一覧図の写し」は預貯金の払い戻し手続きなどの具体的な利用目的に応じた必要な通数を交付してもらえます。
また、「法定相続情報一覧図」の交付の申し出および受け取りは郵送でも可能です。申し出に必要な書類とあわせて、詳しくは法務局へお問い合わせください。

問合せ：埼玉弁護士会越谷支部　西原将明(弁護士)
【電話】962-1188