夢に挑戦する若者を応援する「加須市夢☆未来応援事業」。
かつて事業に採用された3人の夢チャレンジャーの今を追いかけました。
■Interview1 加須市から世界へ
レーシングドライバー 三井優介さん 2002年4月生まれ/加須市大越出身
取材協力:タイプワン(東京都杉並区南荻窪)
2010 8歳:レーシングカートを始める
2018 16歳:夢☆未来応援事業に応募して採用される
2020 18歳:ホンダレーシングスクールFormulaのオーディションに合格
2022 20歳:
HFDP※に選出
レーシングドライバーの登竜門FIA-F4JAPANESE CHAMPIONSHIPに参戦2シーズンで7勝する(2022~2023)
現在 22歳:フォーミュラのカテゴリーだけでなくツーリングカーのカテゴリー、スーパーGTやスーパー耐久などのシリーズに参戦
※ホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクト
○夢を追い続けていたい
夢は「世界で活躍するレーシングドライバーになること」。どんな車に乗っても、速くて強いドライバーを目指しています。
幼い頃から車が大好きで、5歳からゴーカートサーキットに通い、マシンを操る楽しさを感じていました。次第にいろいろな車に乗ってみたいと思うようになり、8歳の頃、父の提案もあり、レースの世界に踏み出しました。
しかし、なかなか結果を出せず、プロドライバーになることに限界を感じ始めていたとき、諦めかけていた心を奮い立たせ、失敗しても良いから、夢のためにできることは何でもやってみようと考え、2018年に加須市の夢☆未来応援事業に応募しました。夢チャレンジャーとなったことで、掲げていた夢が自分だけの夢ではなくなり、応援してくれる身近な人や地域の方の期待に応えたいという気持ちが強くなりました。これが夢へ向かう再出発点でした。
その後、挑戦したホンダレーシングスクールの試験に合格し、ホンダ育成ドライバーに選出されFIA-F4に参戦することができました。
幼い頃から夢を持つことは、良いことだと思っています。そして、もっと大切なのは、夢を持ち続け、発信していくことではないでしょうか。私の周りには、夢に向かって行動している人がたくさんいますが、皆さん輝いていて、周囲の関心を集めています。応援してくれる人の存在が励みとなり、くじけそうなときに気持ちを奮い立たせてくれます。失敗を恐れずに動き続けることが大切だと感じています。
○自分と向き合える場所
嬉しかったレースの後も、悔しかったレースの後も、帰ってくるのは加須市。成功理由や反省点を探したり、トレーニングしたり。私にとって、成長するために欠かせない場所です。
遠征から戻るたびに、加須市の良さを感じています。高速道路のインターチェンジが市内にあり、全国のサーキットへのアクセスも良いですし、渋滞も少なく、趣味のドライブも快適に楽しめます。夜は静かで、落ち着いた時間を過ごすことができるのも良いですね。また、自然を感じてリフレッシュできるのも魅力だと思います。最近は、利根川のサイクリングロードで自転車トレーニングをするのが習慣になっています。
モータースポーツは、まだまだメジャーなスポーツではないと感じていますが、魅力がたくさんあります。
千分の1秒の差で勝敗が分かれるので、自分が思う最速の走り方を一瞬一瞬で積み重ね続ける必要があります。後ろの車に抜かされないように前を走る車を抜かすタイミングの心理戦。人間同士の駆け引きも奥が深いです。
また、タイヤやエンジンの音やにおいなど、映像だけでは伝わらない、非日常を感じられる刺激に満ちています。ぜひ一度、レースを見に来てもらえたら嬉しいです。
◆夢を応援する人
株式会社 色川電気工事 代表取締役社長 色川正幸さん
三井さんと同じ習い事をしていた我が子を通じ、彼の夢を知っていました。3年ほど前、彼が夢に向かってずっと努力を続けていたことを知って心を動かされ、スポンサーとなることを決めました。
一瞬の差を縮めるために備えるレースの世界で戦う三井さんからは、学ばせてもらうことが多いです。サーキットをそれぞれの車で一緒にスポーツ走行することもあります。応援するだけでは共有できない、レースの難しさや楽しさを感じられ、応援に一層気持ちが入るようになった気がします。
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