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《特集》「関東最大級」の縄文のムラ デーノタメ遺跡は今(3)

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埼玉県北本市 クリエイティブ・コモンズ

■デーノタメ遺跡の森からまちづくりを
◇動き出した市民活動
現在、デーノタメ遺跡の大半は雑木林におおわれ、一部が草原となっています。個人の私有地であるため、普段は立ち入ることができませんが、昨年の秋から地権者の了解のもと、市民有志の皆さん(北本雑木林の会ほか)による森の清掃活動が始まりました。清掃活動は、縄文時代中期の集落と重なる雑木林で始まり、枯れた木や枝を除去し、下草を刈り、落ち葉を掃いて堆肥箱に詰めるという作業です。子どもから高齢者まで、約60人の市民の皆さんが集い、森の中で汗を流しつつ、縄文時代の生活に思いを馳せながら作業を楽しんでいる様子でした。
この活動は、年明けの1月から8月まで、オオタカの繁殖に配慮して中断していましたが、秋の深まる11月から再開され、散策路を整備するワークショップで縄文人が好んだオニグルミを石器で割って食べるなど、その感触や味覚を体験しました。
今後も縄文人の知恵に学ぶ親子向けのワークショップを、月に一回のペースで開催する予定だそうです。

◇遺跡を地域へ活かしていくために
今後、この遺跡を「地域の宝」として活かしていくためには、市民の皆さんの熱のこもった持続可能な活動が大切です。このことが考古学的な価値とは別に、史跡の価値を左右するのです。
市としても、市民の皆さんと一緒に、この史跡を魅力あるものに育て、デーノタメの森からまちづくりを考えていきたいと願っています。

■〔シンポジウム〕デーノタメ遺跡から見た縄文の食文化
日時:令和6年1月20日(土)13:00~16:30
場所:文化センター
申込不要
入場無料

◇プログラム
(1)デーノタメ遺跡の魅力を語る
(2)「縄文文化の変遷からみたデーノタメ遺跡」阿部芳郎(明治大学教授)
(3)「縄文の木の実食を考える」栗島義明(黒耀石研究センター員)
(4)「土器のオコゲから加工対象物を明らかにする」米田穰(みのる)(東京大学総合研究博物館教授)

◇同日開催
「『発掘された日本列島』里帰り展」
9:30~16:30

問合せ:文化財保護課
【電話】594-5566

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