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取材ノート

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埼玉県北本市 クリエイティブ・コモンズ

広報担当者が独自に取材した地域の取組み、活動等についてお届けします。

■顔の見える関係をつくる子ども食堂「すまいる食堂」
近年、よく耳にするようになった「子ども食堂」。その定義は、『NPО法人やボランティア団体等が子どもなどに対し、無料または低額で食事を提供する』とされています。
7月9日、コミュニティセンターで開催中の子ども食堂「すまいる食堂」にお邪魔しました。こちらは、料理サークルすまいる北本の皆さんとNPО法人上尾明るい社会づくり運動の皆さんが協力し、昨年5月から毎月開催しています。
お邪魔したのは午前10時半過ぎ。調理室では、すまいる北本の皆さんが手分けして、カレーやコールスロー、フライドポテトなどの調理を行っていました。
「自分たちでメニューを考えて当日調理をしているんです。その他にも食材やお菓子を寄贈いただいたりするんですよ」
こう話すのは、NPО法人上尾明るい社会づくり運動の理事長・中山時次(ときつぐ)さんです。これまではお弁当を提供する形でしたが、今回から会場で食事もできるようにしたとのこと。
「コミュニティづくりが目的なので。スタッフが子どもたちと遊んだり、勉強を教えたり。相談に乗りたいって人も居るんです」
スタッフには高校生ボランティアや元教員もおり、学校の相談等に乗っているそうです。この日、毎月すまいる食堂に来ているというお母さんに話を聞くことができました。
「子どもが学校に行かない時期があり、すごく悩んでいたんですけど、皆さんに相談に乗ってもらって。受験のことも、教員経験者の方に話を聞いてもらって、無事高校に上がれました。すごく精神的に支えてもらったなと思っています」
毎月30組まで申込みを受け付けるすまいる食堂では、一度申し込んだ人に翌月の開催日を案内します。そうすると、継続的に来てもらえるようになり、子どもたちやその家族とスタッフの皆さんとの間に顔の見える関係ができるようになっています。
先ほどのお母さんのお話を、副理事長の坂本一江(かずえ)さんにお伝えすると、顔をほころばせてこう話してくださいました。
「そんな風に言ってもらえて、こちらが元気をもらえますね。私たちはもう腰も曲がってますけど、こうやって色々な人の協力でこの活動ができてる。徐々に私たちも来ていただいた皆さんと一緒にご飯を食べたりできるようになったらいいなと思います」
食事を提供するだけでなく、そこに来る人たちと顔見知りになり、相談に乗ったり、一緒に遊んだりする。そういう関係を築いていくのも、子ども食堂の在り方の一つ。北本らしい子ども食堂の一つの形がここにありました。

問合せ:市長公室シティプロモーション・広報担当
【電話】594-5505

■市内の子ども食堂について
市内では、子ども食堂などさまざまな子どもの居場所があります。北本市社会福祉協議会では、子ども支援を行う団体のネットワーク会議「きたもとBASE」を開催し、各団体への活動支援とともに、ネットワーク構築、情報共有、協働でのイベントなどを行っています。子ども食堂や子どもの居場所についてお気軽にお問い合わせください。

問合せ:社会福祉協議会
【電話】593-2961

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