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自治体の皆さまへ

〔特集〕ここにいるよ。まってるよ。(5)

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埼玉県北本市 クリエイティブ・コモンズ

■こどもの居場所づくりが盛んなワケ きたもとBASE(ベース)座談会
北本市社会福祉協議会 松本りえ子さん
SARAちゃん食堂 髙松千惠子さん
北本市社会福祉協議会 大塚竜自(りゅうじ)さん

近年、北本市ではこども食堂やフードパントリーなどのこどもの居場所づくりが活発化し、市内のこどもの居場所ネットワーク「きたもとBASE」に参加する団体は18にも及ぶ。「BASE」事務局として各団体をサポートする北本市社会福祉協議会の大塚竜自さん・松本りえ子さん、そしてサポートを受けて「SARA(サラ)ちゃん食堂」を立ち上げた髙松千惠子さんに話を聞いた。

・割を食うのはこどもたち。何かしなきゃと思ったんです。(大塚)
・初めてこども食堂を開催できたときは皆で喜びました。(髙松)
・いろんな居場所に足を運んで顔を覚えてもらって、何かあれば相談してほしいです。(松本)

◇なぜ、北本市社会福祉協議会でこどもの居場所づくりを支援するようになったのでしょうか。
大塚:コロナ禍に、収入が途絶えてしまった家庭の相談がたくさん寄せられたんです。「こどもが割を食っちゃうんだな、これは何かしなきゃ」と、令和3年4月に『こども応援プロジェクト』を立ち上げました。フードパントリー、こども応援未来基金、こどもの居場所担い手養成講座、こどもの居場所のネットワークづくり(のちの「きたもとBASE」)を位置付けたんです。
松本:私は他市のこども食堂を手伝っていたので想いが強くて。「1学校区に1か所こども食堂を作りたいんです。立ち上げたいときは社協に相談してください!」と話して地域を回りました。そしたら「やりたい」って人が声をかけてくれるようになりましたね。

◇そうして立ち上がった最初のこども食堂が『SARA(サラ)ちゃん食堂』ですね。
髙松:更生保護女性会のメンバーで担い手養成講座に参加して、衛生管理など勉強しました。調理師の松本さんに献立や容器について相談したり、いろいろな助成金で炊飯器を買ったりして。第1回を令和3年7月に開催できた時は、「こどもたちの笑顔が見たい!」という思いが叶って、みんなで喜びました。最初は手探りだったけど、今はメンバーが阿吽(あうん)の呼吸でやってます。
松本:SARAちゃん食堂の献立は旬のものにこだわりがあって、栗ご飯とかすごいんですよ。「実家に来たようで癒されます」「こどもに優しくできました」といった声も聞いています。
髙松:季節の物を出すことで食育にもつながると思うんです。いろんな支援を活用して文房具やケーキを配ることもありますよ。県のこども食堂ネットワークにも入会して、物資の提供のほかにAmazonのほしいものリストやホームページの作り方とかも教えてもらいました。

◇企業や地域の皆さんからは、どのような支援がありますか?
大塚:食品メーカーさんや保険会社さんなどは覚書を交わして物資を提供してもらっています。あとは「きたもとYASAI応援隊」と題して、余ったら寄付してくださいって呼びかけたら「持ってくね」「収穫に来て」と連絡をもらうようになりました。集めた物資は「きたもとBASE」の皆さんに提供しています。
松本:他の市だと、「支援したいけど、どこに言えばいいのかわからない」という声も聞きますね。北本市は「社協に言えば使ってもらえるだろう」って浸透しているみたいです。

◇今後の展望はありますか。
髙松:近所の高齢者にも来てもらいたい。こどもたちの進学や卒業のお祝いも継続したいですね。
大塚:皆さんが仲良く活動して、生きがいになったらいいな。
松本:当日参加できない人はがっかりしてますよね(笑)。それくらい楽しんで活動してる。私はいろんな居場所に足を運んで顔を覚えてもらって、何かあれば相談してもらいたい。居場所づくりをやり始めて地域のいろんな人とつながりができました。みんなが同じ方向、同じ思いを持っているので、すごくモチベーションがあがります。
大塚:あとは、こども応援未来基金を充実して、各居場所への助成金の額も上げたいです。「お手伝いしたい」「立ち上げたい」という相談はもちろん、寄付や食材の提供、食材を置く場所の提供も受け付けます!!

■こども応援未来基金
北本市社会福祉協議会がこども食堂・フードパントリー・学習支援などの経費や、生活困窮世帯のこどもが自立するために必要な経費などに活用するために設立した基金。詳細は北本市社会福祉協議会(【電話】593-2961)またはホームページへ。

■フードドライブキャンペーン
余剰食品などをお預かりする取組みです。集まった食品は支援が必要な家庭やこども食堂などに提供します。
日時:10月29日(火)~31日(木)10:00~15:00
場所:総合福祉センター
お預かりできるもの:
(1)常温で保存できるもの
(2)未開封のもの
(3)賞味期限が1か月以上あるもの
例)お米、パスタ、乾麺、缶詰、レトルト食品、インスタント食品、お菓子など

問合せ:北本市社会福祉協議会
【電話】593-2961
【E-mail】kitamoto.shakyo@gmail.com

■制服リユースくるくる
日時:
(1)11月8日(金)13:30~17:30
(2)11月9日(土)9:30~12:00
場所:
(1)子育て支援センター
(2)総合福祉センター
内容:着なくなった、サイズが合わなくなった制服を必要とするご家庭にお譲りします。
対象:経済的にお困りの世帯、市からの援助を受けていない世帯。その他事情のある世帯は北本市社会福祉協議会(【電話】593-2961)へご相談ください。

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