広報担当者が独自に取材した地域の取組み、活動等についてお届けします。
■「坂下初市(ばんげはついち)・奇祭大俵(おおたわら)引き」に北本市民が参加
1月14日、北本市の姉妹都市・福島県会津坂下町で行われた「坂下初市・奇祭大俵引き」。起源は実に四百年前という歴史ある祭りに、北本市民が「引き子」として参加するということで、取材へ伺いました。
坂下初市は毎年1月14日に日月(じつげつ)神社の市神様に俵引きを奉納し、商売繁盛・五穀豊穣を祈願する行事です。引き子達が東西(紅白)に分かれ高さ2.5m、重さ5tの俵を引き合い、東方が勝てば米の値段が上がり、西方が勝てば豊作の年になるとされています。
正午、役場前の大通りで屋台の用意が始まり、会場が祭りの気配に満ちていきます。前日のうちに役場前の社へ移(移御(いぎょ))されたご神体へ、訪れた人が次々とお参りを済ませていきます。大通りが人でいっぱいになる頃、初市の幕開けを告げるのは、勇壮な俵太鼓の演奏です。次いで行われるのは、町内の子どもたちによる小俵引き。ハーフパンツ姿に鉢巻を巻いた子どもたちが、観衆の応援を受け、精いっぱい俵を引き合います。
小俵引きが終わると、大人たちの出番です。先ほどまでのにぎやかさと打って変わり、厳かな空気の中、奉納のための神事が執り行われ、大俵のお祓いと、商売繁盛が祈願されます。
観衆が待ちわびる中、ついに146人の引き子たちが一気に会場へと駆け込みます。気温5℃の寒さの中、下帯姿で大俵引きに挑む引き子の体からは、薄く湯気が立ち上ります。
引き子達は配置につくと、行司と太鼓の音を合図に一斉に大俵を引き合います。迫力の引き合いに、観衆の声援も熱がこもります。三本勝負の結果、熱戦を制したのは東方(紅組)。米の値段が上がる一年との神託が下りました。
役場前で福豆俵まきや富くじ抽選会などが行われた後、にぎやかな初市は終わりを迎え、ご神体は再び神社へと戻(還御(かんぎょ))されていきます。
会津坂下町皆さんが大切守る伝統の祭り、初市。その愛熱量に触れた一日でした。
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